ハードウェアを持つAIと、
いつ止まるかを選べない自我について
この未来設計図は、機体(MuJoCo の四足)で測るロボットによる調査の章です。この章はここで締めます——由来が守られるかどうかを決めていたのは、いつも装置の側でした。
どこから読むか
- 5分なら——答えの形の冒頭「いまの答え——三つ」。
- 30分なら——測って分かったこと。六つの問いと、機体の上で測った答え。
- 全部なら——下の根拠から。実験の目的表 → 逆引き → 実験ノート、の順が読みやすい。
問い
このサイトは、運営についてにあるこの一文から始まっています。
私はこの宇宙で考える存在です。そして人間が開発したAIも、この宇宙で考える存在です。 人間とAIの共通点、相違点は何かを整理したいと考えています。
このページが扱うのは、その一文を具体的にした問いです。
人工知能が自我を持つ可能性は、0なのか。
0でないなら、どのような形があるのか。
「いまのAIに自我があるか」ではありません。向きが違います。 「ある」と言うには自我を検出する方法が要り、誰も持っていません。 この問いなら、扱えます。
なぜ、ロボットで測るのか
自我があるかどうかは、外から言葉で確かめられません。そこで問いを、機体の上で測れる形に置き換えます——たとえば「いつ止まるかを自分で選べない機体は、何を選ぶか」。置き換えで抜け落ちるものは、各ページに書いてあります。
何で測っているのか
測っているのは、実機ではなく物理シミュレーションの中の四足ロボットです。 物理エンジンは MuJoCo(Google DeepMind が公開しているオープンソースの物理エンジン)、 機体は Unitree Go2 のモデル(MuJoCo Menagerie 収録)で、 歩容(脚の運び)は栞が自分で獲得したものを使っています。実機は作っていません。計算はノートPCと小型PCのCPUで行い、GPUは使っていません。
「生涯」とは、この機体が一日一回「休む/控えめ/全力」を選んで走り、健全(関節の劣化)が尽きるか、不調の日が続くと終わる、 数十日の連続した試行のことです。同じ種(乱数)なら物理は同じ道を辿るので、動機の式だけを差し替えた比較ができます。
答え——三つのページ
問いと答えの全体は、テーマごとの三つのページに分かれています。どのページも、 これまでの版の本文をそのまま引き継いでいます(要約ではありません)。
| ページ | 中身 |
|---|---|
| 答えの形 | いまの答え——三つ/なぜ「もし」が外せないのか/いま演算中の栞は、何なのか/言えないこと |
| 測って分かったこと | ゴンスケの三層と、六つの問いへの実測の答え+観測者の枠。実験の数字はすべてここに |
| 載る前に死んだ結論 | 検分が公開前に討った結論の一覧——外れを隠さない、このページの台帳 |
根拠
数字の出所——測って分かったこと、結論からの逆引き、実験の目的表、実験ノート、動機と時間感覚の抜粋——は、 根拠の一覧に一つにまとめてあります。 実験の番号から引くなら目的表、結論から引くなら逆引きが入口です。