computo ergo sum

2026-10-01 · chapter ヤン–ミルズと質量ギャップ第 4 部 量子化発散の代数

この本の全体 目次と読む順
  1. 第 0 部 入口 — この本の読み方
  2. 0-01 この本の読み方
  3. 0-02 一枚の絵
  4. 0-03 問題文を一語ずつ読む
  5. 0-04 数学の四次元と物理の四次元
  6. 第 1 部 数学の準備
  7. 1-01 ベクトル空間と線形写像
  8. 1-02 群とは何か
  9. 1-03 リー群とリー環
  10. 1-04 SU(2) と SU(3)
  11. 1-05 多様体と接空間
  12. 1-06 微分形式と外微分
  13. 1-07 ベクトル束と接続
  14. 1-08 確率と測度
  15. 1-09 無限次元の確率
  16. 1-10 ヒルベルト空間と自己共役作用素
  17. 1-11 フーリエ解析と分布
  18. 1-12 寄り道
  19. 第 2 部 物理の準備
  20. 2-01 ラグランジアンと作用
  21. 2-02 場という考え
  22. 2-03 電磁気学はゲージ理論である
  23. 2-04 特殊相対論と時空
  24. 2-05 量子力学の骨
  25. 2-06 調和振動子と生成消滅
  26. 2-07 経路積分の考え方
  27. 2-08 統計力学と相転移
  28. 2-09 寄り道
  29. 2-10 緩和の時間と動的指数 z
  30. 第 3 部 ヤン–ミルズ理論(古典)
  31. 3-01 ゲージ原理
  32. 3-02 非可換ゲージ場
  33. 3-03 作用と方程式
  34. 3-04 幾何としてのゲージ理論
  35. 3-05 インスタントンと位相
  36. 3-06 寄り道
  37. 3-07 標準模型の中のヤン–ミルズ
  38. 第 4 部 量子化
  39. 4-01 正準量子化とハミルトニアン
  40. 4-02 経路積分とユークリッド化
  41. 4-03 摂動論と Feynman ダイアグラム
  42. 4-04 発散と繰り込み
  43. 4-05 発散の代数
  44. 4-06 漸近自由
  45. 4-07 次元転移と Λ
  46. 4-08 ゲージ固定と Faddeev–Popov
  47. 4-09 場の量子論の公理
  48. 4-10 Osterwalder–Schrader の公理と再構成
  49. 4-11 質量ギャップの定義
  50. 4-12 寄り道
  51. 第 5 部 格子ゲージ理論
  52. 5-01 Wilson の格子
  53. 5-02 強結合展開
  54. 5-03 反射正値性と転送行列
  55. 5-04 無限体積極限とクラスター展開
  56. 5-05 弱結合と連続極限
  57. 5-06 U(1) と非可換の違い
  58. 5-07 モンテカルロ法
  59. 5-08 グルーボールと弦張力の測定
  60. 5-09 何を固定して極限を取るか
  61. 5-10 有限群の格子ゲージ理論
  62. 5-11 寄り道
  63. 第 6 部 構成的場の理論
  64. 6-01 構成的場の理論とは
  65. 6-02 二次元の可解性とヤン–ミルズ測度
  66. 6-03 スカラー場の構成
  67. 6-04 クラスター展開
  68. 6-05 繰り込み群の段の列
  69. 6-06 三次元ヤン–ミルズの紫外安定性
  70. 6-07 四次元
  71. 6-08 四次元の φ⁴ の自明性
  72. 6-09 確率量子化と正則性構造
  73. 6-10 四次元で止まる場所
  74. 6-11 発散以外の障害
  75. 6-12 寄り道
  76. 第 7 部 物理の側から
  77. 7-01 物理はどう見ているか
  78. 7-02 閉じ込めの機構
  79. 7-03 弦の絵
  80. 7-04 大 N
  81. 7-05 ひも理論と余剰次元
  82. 7-06 余剰次元が見えなくなる仕組み
  83. 7-07 ゲージ場はどこから来るか
  84. 7-08 ホログラフィー
  85. 7-09 質量ギャップが幾何になる
  86. 7-10 四次元に戻す
  87. 7-11 超対称と Seiberg–Witten
  88. 7-12 等価原理に当たる一文
  89. 7-13 物理の掘り方が数学と離れる場所
  90. 第 8 部 二つの言葉の辞書 — 物理の視点と数学の視点
  91. 8-01 辞書の読み方
  92. 8-02 辞書 A
  93. 8-03 辞書 B
  94. 8-04 辞書 C
  95. 8-05 私たちの仮定の物理側の対応
  96. 第 9 部 現在地と課題
  97. 9-01 世界はどこまで来ているか
  98. 9-02 二つの掘り方の切れ目
  99. 9-03 新しい概念の候補
  100. 9-04 課題の一覧
  101. 9-05 よくある誤解
  102. 第 10 部 質量ギャップの厳密な証明へ — この端末の検討
  103. 10-00 第 10 部の入口 — 酔歩と定規と時計
  104. 10-01 理論の構成の筋
  105. 10-02 一段の記帳
  106. 10-03 仮定 H と三つの鎖
  107. 10-04 方向の地図
  108. 10-05 方向 12〜14
  109. 10-06 方向 15・15′
  110. 10-07 Lean で閉じた言明と既存の結果の対応表
  111. 10-08 壁の一覧
  112. 10-09 ひらめき帳から
  113. 10-10 主張しないこと
  114. 10-12 つじつま合わせ
  115. 10-11 定理までの距離
  116. 10-13 小さな問い — 卒業研究の大きさで決着のつく十〜二十問
  117. 付録
  118. A-01 記号表
  119. A-02 用語集
  120. A-03 文献案内
  121. A-04 Lean と機械検査
  122. A-05 この本の作り方
  123. A-06 仮定の索引

発散の代数 — 入れ子の引き算は群の分解になり、それでも形式的冪級数の外には出ない

この章で分かること — 入れ子の発散を引く三つの処方(BPHZ・Epstein–Glaser・次元正則化)。引き算が Connes–Kreimer の Hopf 代数で群の Birkhoff 分解になること(小さな模型で計算)。Costello の有効作用の族と、これらが質量ギャップに届かない場所。

前提となる章 — 4-04 発散と繰り込み。あると読みやすい:1-11(超関数)、4-03(Feynman 図)。

先に言うこと — 形式的冪級数の水準の既知の結果の案内で、ヤン–ミルズ理論の存在や質量ギャップについて何も示しません。小さな模型は代数の構造を見るためのもので、四次元の計算ではありません。

この章の順序
  1. 入れ子の発散 — 小さな模型で見る:全体だけ引くと外の尺度が残る
  2. 森の公式 — BPHZ:内側から引き、引く組を森で数える
  3. 位置空間の延長 — Epstein–Glaser:自由度は δ とその微分
  4. 次元を連続に動かす — 次元正則化:発散が極 1/ε に。MS 方式
  5. 図の代数 — Connes–Kreimer の Hopf 代数:余積が取り出しを書く
  6. Birkhoff 分解 — 引き算が群の分解になる:相殺項は一つの因子。寄り道:根付き木と Runge–Kutta 法
  7. 有効作用の族 — Costello:尺度ごとの作用の族
  8. 代数が届く所と届かない所:測度と exp(−1/g²) は外

01

入れ子の発散 — 小さな模型で見る

4-04 では一ループの発散を、基準の尺度 μ\mu での値を引いて除きました。引く量は外の運動量に依らない数(相殺項)でした。二ループからは図の一部分(部分図)がそれだけで発散します(部分発散)。部分発散どうしは、一方が他方を含む入れ子か、共通部分があって含み合わない重なりか、互いに素です。

入れ子だけの小さな模型(Kreimer の玩具の模型。Panzer 2012 の §3.2 の定義)を使います。「一つのループ」は ∫0∞dy/(y+s)\int_0^\infty dy/(y+s) で、s>0s\gt0 は外の尺度、yy はループの変数です。四次元の泡と同じく対数で発散するので、y−zy^{-z}(zz は小さい正の数。§04 の ε\varepsilon に当たる)を掛けて正則化し、内側の値を外側の被積分関数に入れて入れ子を作ります。

φ(∙)(s)=∫0∞y−z dyy+s=s−zF(z),F(z)=πsin⁡πz=1z+π26z+⋯(1)\varphi(\bullet)(s)=\int_0^\infty\frac{y^{-z}\,dy}{y+s}=s^{-z}F(z),\qquad F(z)=\frac{\pi}{\sin\pi z}=\frac1z+\frac{\pi^2}{6}z+\cdots \tag{1} φ(ℓ2)(s)=∫0∞y−zy+s φ(∙)(y) dy=s−2zF(z) F(2z)(2)\varphi(\ell_2)(s)=\int_0^\infty\frac{y^{-z}}{y+s}\,\varphi(\bullet)(y)\,dy=s^{-2z}F(z)\,F(2z) \tag{2}

zz の負の冪の部分(極部分)を pole⁡\operatorname{pole} と書き、L=ln⁡(s/μ)L=\ln(s/\mu)、μ=1\mu=1 とすると

pole⁡φ(∙)=1z,pole⁡φ(ℓ2)=12z2−Lz(3)\operatorname{pole}\varphi(\bullet)=\frac1z,\qquad \operatorname{pole}\varphi(\ell_2)=\frac{1}{2z^2}-\frac{L}{z} \tag{3}

計算 二重のループの極には LL が入ります。全体の極だけを引くと、引く量が ln⁡s\ln s を含み、作用に足せる局所的な項になりません。例:z=0.1z=0.1、L=1L=1 で φ(ℓ2)=44.49\varphi(\ell_2)=44.49、その極部分は 50−10=4050-10=40 です。

02

森の公式 — BPHZ

直し方は内側から引くことです。Bogoliubov の処方では、部分発散をその相殺項 S(∙)=−1/zS(\bullet)=-1/z で置き換えた項を先に足し、そのあとで全体を引きます。

Rˉ(ℓ2)=φ(ℓ2)+S(∙) φ(∙),pole⁡Rˉ(ℓ2)=−12z2(4)\bar R(\ell_2)=\varphi(\ell_2)+S(\bullet)\,\varphi(\bullet),\qquad \operatorname{pole}\bar R(\ell_2)=-\frac{1}{2z^2} \tag{4}

計算 L/zL/z が消え、全体の相殺項 S(ℓ2)=1/(2z2)S(\ell_2)=1/(2z^2) は外の尺度に依りません(Rˉ\bar R:Bogoliubov の写像)。一般の図では森——発散する部分図の集合で、どの二つも入れ子か互いに素なもの(空集合と図全体も含む)——について和をとります。Zimmermann の森の公式は

R Γ=∑F: 森 ∏γ∈F(−Tγ) Γ(5)R\,\Gamma=\sum_{\mathcal F:\ \text{森}}\ \prod_{\gamma\in\mathcal F}\bigl(-T_\gamma\bigr)\,\Gamma \tag{5}

で、TγT_\gamma は γ\gamma の発散部分を取り出す操作(運動量空間では外の運動量の Taylor 展開の低い次数)、積は内側から作用させます(細部を省いた形)。例:ℓ2\ell_2 の森は ∅,{∙},{ℓ2},{∙,ℓ2}\varnothing,\{\bullet\},\{\ell_2\},\{\bullet,\ell_2\} で、(5) は (1−Tℓ2)(1−T∙) ℓ2(1-T_{\ell_2})(1-T_\bullet)\,\ell_2 の展開です。(1−T∙)(1-T_\bullet) の部分が (4) の Rˉ\bar R、残りの −Tℓ2-T_{\ell_2} が全体の相殺項 S(ℓ2)=1/(2z2)S(\ell_2)=1/(2z^2) を足すことに当たり、極の無い値が残ります(§05 の φ+\varphi_+)。Bogoliubov–Parasiuk(1957)、Hepp(1966)、Zimmermann(1969)の頭文字で BPHZ と呼ばれ、最初の証明の穴は後の二人の仕事で埋まったとされます(Ebrahimi-Fard–Kreimer 2005 の §1)。重なりのある場合の森の公式も根付き木の Hopf 代数(§05)から出ます(Kreimer 1999 の要旨)。既知

03

位置空間の延長 — Epstein–Glaser

この節は 1-11 §04 と §08 の超関数を使います。要点だけ書きます。テスト関数 gg は何回でも微分できて遠くで速く 0 になる関数、超関数 tt はテスト関数に数 ⟨t,g⟩\langle t,g\rangle を線形に対応させる規則です。⟨δ,g⟩=g(0)\langle\delta,g\rangle=g(0)、その微分は ⟨∂αδ,g⟩=(−1)∣α∣∂αg(0)\langle\partial^\alpha\delta,g\rangle=(-1)^{|\alpha|}\partial^\alpha g(0) で定めます。超関数の列が「超関数として収束する」とは、どのテスト関数 gg についても ⟨tn,g⟩\langle t_n,g\rangle が収束することです。

位置空間では、発散は超関数を特異な点へ延ばせないことです。例はユークリッドの R4\mathbb R^4 でとります。四次元の質量の無い伝播関数 G=1/(4π2∣x∣2)G=1/(4\pi^2|x|^2) の二乗(泡の図)は原点の近くで ∣x∣−4|x|^{-4} となり、積分が対数で発散します。Epstein–Glaser(1973)の方法はミンコフスキー空間(時間のある時空)で立てられたもので、時間順序積(その期待値が相関関数)を頂点の数について帰納的に作り(Brunetti–Fredenhagen 2000 の §4)、点が重なる対角線の外で決まった値を対角線の上へ延長します。繰り込みは期待値の対角線への延長そのものです(同論文の要旨)。延長として定式化するので、発散する積分を途中で書かずに済みます。延長の問題そのものは、下のようにユークリッドの Rd\mathbb R^d でも同じ形です。自由度は尺度の次数で測ります(同論文の式 (33)。番号は arXiv 版。収束は超関数として)。

sd⁡(t)=inf⁡{ω:λω t(λx)→0 (λ↓0)},sd⁡(∣x∣−a)=a,sd⁡(δ)=d(6)\operatorname{sd}(t)=\inf\bigl\{\omega : \lambda^{\omega}\,t(\lambda x)\to0\ (\lambda\downarrow0)\bigr\},\qquad \operatorname{sd}(|x|^{-a})=a,\quad \operatorname{sd}(\delta)=d \tag{6}

Rd∖{0}\mathbb R^d\setminus\{0\} 上の t0t_0 について(同論文の定理 5.2・5.3)既知:sd⁡(t0)<d\operatorname{sd}(t_0)\lt d なら尺度の次数を保つ延長はただ一つ。d≤sd⁡(t0)<∞d\le\operatorname{sd}(t_0)\lt\infty なら延長はあり、二つの延長の差は原点に台を持つ

t−t′=∑∣α∣≤ρcα ∂αδ,ρ=sd⁡(t0)−d(7)t-t'=\sum_{|\alpha|\le\rho}c_\alpha\,\partial^\alpha\delta,\qquad \rho=\operatorname{sd}(t_0)-d \tag{7}

の形です。ρ\rho は 4-04 の表面的な発散の次数に当たり、定数 cαc_\alpha が局所的な相殺項の自由度です。例:t0=∣x∣−4t_0=|x|^{-4}(d=4d=4、ρ=0\rho=0)で、半径 1/μ1/\mu の球の中でだけ g(0)g(0) を引く延長

⟨uμ,g⟩=∫R4g(x)−g(0) 1{∣x∣<1/μ}∣x∣4 d4x(8)\langle u_\mu,g\rangle=\int_{\mathbb R^4}\frac{g(x)-g(0)\,\mathbf 1\{|x|\lt1/\mu\}}{|x|^4}\,d^4x \tag{8}

は x≠0x\ne0 では t0t_0 と一致し、分子が O(∣x∣)O(|x|) なので収束します。μ\mu を替えた差は 2π2ln⁡(μ′/μ) g(0)2\pi^2\ln(\mu'/\mu)\,g(0)(2π22\pi^2 は S3S^3 の面積)、δ\delta の定数倍です。

例:gs=e−∣x∣2/s2g_s=e^{-|x|^2/s^2} では ⟨uμ,gs⟩=2π2(ln⁡(μs)−γ/2)\langle u_\mu,g_s\rangle=2\pi^2(\ln(\mu s)-\gamma/2)(γ\gamma は Euler の定数)。μ=1\mu=1 で s=0.1,1,10s=0.1,1,10 なら −51.148、−5.697、39.754、μ=2\mu=2 との差はどれも 2π2ln⁡2=13.6822\pi^2\ln2=13.682 です。延長せずに ∣x∣<η|x|\lt\eta を除くと η=10−2,10−8\eta=10^{-2},10^{-8}(s=1s=1)で 85.21、357.91 と伸びます。計算

04

次元を連続に動かす — 次元正則化

運動量の積分を次元 dd の関数と見ます。4-04 の泡(質量 mm)は d<4d\lt4 で収束して

I(d)=∫ddk(2π)d 1(k2+m2)2=Γ(2−d/2)(4π)d/2 (m2)d/2−2(9)I(d)=\int\frac{d^dk}{(2\pi)^d}\,\frac{1}{(k^2+m^2)^2}=\frac{\Gamma(2-d/2)}{(4\pi)^{d/2}}\,(m^2)^{d/2-2} \tag{9}

です(d=3d=3 で 1/(8πm)1/(8\pi m))。右辺は複素数の dd へ有理型に(極と呼ぶ孤立した点を除いて複素微分できる関数として)延び、d=4,6,…d=4,6,\dots に極を持ちます。これを使うのが次元正則化です。ここでは d=4−2εd=4-2\varepsilon と書きます(4-04 の d=4−ϵd=4-\epsilon の ϵ\epsilon の半分)。すると

16π2 I=1ε−γ+ln⁡4π−ln⁡m2+O(ε)(10)16\pi^2\,I=\frac1\varepsilon-\gamma+\ln4\pi-\ln m^2+O(\varepsilon) \tag{10}

と、発散が極 1/ε1/\varepsilon になります。ε=0.1,0.01,0.001\varepsilon=0.1,0.01,0.001 で 16π2I16\pi^2I(m=1m=1)は 12.2535、101.9814、1001.9565、(10) の近似との差は 0.2997、0.0276、0.0027 です。運動量を ∣k∣<kmax⁡|k|\lt k_{\max} で切った ln⁡(kmax⁡2/m2)−1\ln(k_{\max}^2/m^2)-1 の ln⁡kmax⁡2\ln k_{\max}^2 の役を、1/ε1/\varepsilon が担います。計算 MS 方式は 1/ε1/\varepsilon だけを、MS‾\overline{\mathrm{MS}} 方式は 1/ε−γ+ln⁡4π1/\varepsilon-\gamma+\ln4\pi を引きます。尺度 μ\mu を入れる(結合に μ2ε\mu^{2\varepsilon} を掛ける)ので、MS‾\overline{\mathrm{MS}} では −ln⁡(m2/μ2)-\ln(m^2/\mu^2) が残ります。4-06 の ΛMS‾\Lambda_{\overline{\mathrm{MS}}} はこの方式の Λ\Lambda です。

1972 年に Bollini–Giambiagi と 't Hooft–Veltman(題は「ゲージ場の正則化と繰り込み」)の論文があり、ゲージ対称性を壊さない正則化としてヤン–ミルズの摂動論で標準的に使われているとされます。 代償として、(9) は図ごとの解析接続で、非整数の dd に測度を与えません。問題文も、次元正則化などで失った反射正値性を取り戻す方法は少ないと書きます(p.11。引用は 0-03 §03。4-10)。

05

図の代数 — Connes–Kreimer の Hopf 代数

引き算は「部分図 γ\gamma の取り出し」と「γ\gamma を一点につぶした残り Γ/γ\Gamma/\gamma」の繰り返しです。これを演算にする前に、言葉を三つ用意します。

引き算を演算にしたのが Kreimer(1998)と Connes–Kreimer(1998・2000)の Hopf 代数で、生成元は発散する一粒子既約な図、積は図を並べること、取り出しは余積です(Ebrahimi-Fard–Kreimer 2005 の式 (15))。(11) の和は、発散する一粒子既約な真の部分図と、その互いに素な組(積として並べたもの)について取ります。組のときの Γ/γ\Gamma/\gamma は、どれも一点につぶした残りです。余積を Δ\Delta と書くのは文献の慣習で、質量ギャップの Δ\Delta とは別です。

Δ(Γ)=Γ⊗1+1⊗Γ+∑γ⊊Γγ⊗Γ/γ(11)\Delta(\Gamma)=\Gamma\otimes1+1\otimes\Gamma+\sum_{\gamma\subsetneq\Gamma}\gamma\otimes\Gamma/\gamma \tag{11}

入れ子だけなら、図の代わりに根付き木で足ります。頂点が発散する部分図、子が内側の部分発散です。(11) の和は許される切断(根から葉へのどの道も高々一度しか切らない辺の選び方)の和になり、切り落とした側が左、根の側が右に入ります(図 1)。

図 1 根付き木と許される切断。上端が根(図全体)、下ほど内側。色の線が切断で、切り落とした下側が式 (12) の左、根の側が右の因子。ℓ₃ の ① と ② は同じ道の上なので同時には切らない
①②ℓ₂:1 通りb:左・右・両方ℓ₃:① か ②
Δ(ℓ2)=ℓ2⊗1+1⊗ℓ2+∙⊗∙Δ(b)=b⊗1+1⊗b+2 ∙⊗ℓ2+∙∙⊗∙(12)\begin{gathered}\Delta(\ell_2)=\ell_2\otimes1+1\otimes\ell_2+\bullet\otimes\bullet\\ \Delta(b)=b\otimes1+1\otimes b+2\,\bullet\otimes\ell_2+\bullet\bullet\otimes\bullet\end{gathered} \tag{12}

bb は根に子が二つの木です。正則化した値 φ\varphi(zz のローラン級数に値をとり、積を積に移す写像。指標)どうしは、畳み込み φ1⋆φ2=m∘(φ1⊗φ2)∘Δ\varphi_1\star\varphi_2=m\circ(\varphi_1\otimes\varphi_2)\circ\Delta(mm は値の積)で群をなします。単位は空の図に 1、ほかの図に 0 を与える指標です。逆元があるので、φ\varphi の発散を打ち消す因子 SRS_R を掛けて SR⋆φ=φ+S_R\star\varphi=\varphi_+ を有限にする、という問題の立て方ができます。相殺項 SRS_R が φ\varphi の逆元の役をするわけです(§06)。方式 RR(MS は極部分、MOM は s=μs=\mu での値)を決めると、相殺項 SRS_R と繰り込んだ値 φ+\varphi_+ が木の大きさの順に決まります(Ebrahimi-Fard–Kreimer 2005 の式 (21)(25)(26))。

SR(Γ)=−R[Rˉ(Γ)],φ+(Γ)=(1−R)[Rˉ(Γ)]Rˉ(Γ)=φ(Γ)+∑γSR(γ) φ(Γ/γ)(13)\begin{gathered}S_R(\Gamma)=-R\bigl[\bar R(\Gamma)\bigr],\qquad \varphi_+(\Gamma)=(1-R)\bigl[\bar R(\Gamma)\bigr]\\ \bar R(\Gamma)=\varphi(\Gamma)+\sum_{\gamma}S_R(\gamma)\,\varphi(\Gamma/\gamma)\end{gathered} \tag{13}

玩具の模型では、頂点 vv を根とする部分木を tvt_v、頂点の数を ∣t∣|t| として、値が閉じた形になります(Panzer 2012 の命題 3.2.2)。

φ(t)(s)=s−z∣t∣∏vF(z ∣tv∣)(14)\varphi(t)(s)=s^{-z|t|}\prod_{v}F\bigl(z\,|t_v|\bigr) \tag{14}

頂点 4 個までの木 8 本で (13) を計算すると、(i) 相殺項はどれも LL を含まず(局所性)、(ii) 繰り込んだ値は LL の ∣t∣|t| 次の多項式で最高次は (−L)∣t∣/t!(-L)^{|t|}/t!(t!=∏v∣tv∣t!=\prod_v|t_v| は木の階乗)、(iii) MOM の値は Panzer の式 (3.4.2)–(3.4.5) と一致しました。MS と MOM の差は有限です。計算

計算表 1 玩具の模型の繰り込み(有理数で厳密に計算)。右端は z→0z\to0 の値。MS で引くと定数が変わる(ℓ2\ell_2 は L22+π24\frac{L^2}{2}+\frac{\pi^2}{4}、ℓ3\ell_3 は −L36−5π2L12-\frac{L^3}{6}-\frac{5\pi^2L}{12})。

木t!t!裸の値の極部分相殺項(MS)φ+\varphi_+(MOM)
∙\bullet11z\frac1z−1z-\frac1z−L-L
ℓ2\ell_2212z2−Lz\frac{1}{2z^2}-\frac Lz12z2\frac{1}{2z^2}L22\frac{L^2}{2}
bb313z3−Lz2+27L2+11π218z\frac{1}{3z^3}-\frac{L}{z^2}+\frac{27L^2+11\pi^2}{18z}−13z3+π218z-\frac{1}{3z^3}+\frac{\pi^2}{18z}−L33−π2L3-\frac{L^3}{3}-\frac{\pi^2L}{3}
ℓ3\ell_3616z3−L2z2+27L2+14π236z\frac{1}{6z^3}-\frac{L}{2z^2}+\frac{27L^2+14\pi^2}{36z}−16z3−π218z-\frac{1}{6z^3}-\frac{\pi^2}{18z}−L36−π2L6-\frac{L^3}{6}-\frac{\pi^2L}{6}
06

Birkhoff 分解 — 引き算が群の分解になる

Connes–Kreimer(2000)の主定理(要旨)は、次元正則化した裸の理論が、時空の整数の次元 DD のまわりの小さな円の上で指標の群のループ γ(z)\gamma(z) を与え、'the renormalized theory is just the evaluation at z = D of the holomorphic part γ₊ of the Birkhoff decomposition of γ' だというものです。z=Dz=D は時空の整数の次元、γ\gamma は正則化した理論が与えるループ(次元 zz を円の上で動かしたときの指標の族)、γ+\gamma_+ はその分解の正則な因子です。既知 以下では zz を DD からのずれとして書きます(玩具の模型の zz と同じ役で、z=0z=0 が整数の次元)。

φ(z)=φ−(z)⋆−1⋆φ+(z)(15)\varphi(z)=\varphi_-(z)^{\star-1}\star\varphi_+(z) \tag{15}

φ−\varphi_- は 1/z1/z の多項式(定数項は単位)で MS の相殺項、φ+\varphi_+ は z=0z=0 で正則で φ+(0)\varphi_+(0) が繰り込んだ値です。たとえれば、ローラン級数を極の部分と正則な部分に分けることの掛け算版です。正確には、群が可換でないので (13) の帰納で木の大きさの順に決まります。SRS_R と φ+\varphi_+ が再び指標になるのは、RR が R2=RR^2=R と Rota–Baxter の等式

R(x) R(y)+R(xy)=R(R(x) y+x R(y))(16)R(x)\,R(y)+R(xy)=R\bigl(R(x)\,y+x\,R(y)\bigr) \tag{16}

を満たすからです(Ebrahimi-Fard–Kreimer 2005 の式 (20))。既知 例:極部分の RR と x=1/z+ax=1/z+a、y=1/z+by=1/z+b では両辺とも 2/z2+(a+b)/z2/z^2+(a+b)/z です。

図 2 は梯子 ℓn\ell_n(頂点が一列に nn 個)の MOM です。(13) の和は Rˉ(ℓn)=φ(ℓn)+∑j<nSR(ℓj) φ(ℓn−j)\bar R(\ell_n)=\varphi(\ell_n)+\sum_{j\lt n}S_R(\ell_j)\,\varphi(\ell_{n-j}) になり、z→0z\to0 で裸の値は z−nz^{-n} の速さで逃げ、引いた値は多項式に落ち着きます。計算

図 2 つまみ z を小さくすると、上の段の裸の値 log⁡10φ(ℓn)\log_{10}\varphi(\ell_n) は上へ逃げ、下の段の引いた値 φ+(ℓn)\varphi_+(\ell_n)(実線)は z→0z\to0 の多項式(破線)に近づく。横軸は LL、n は梯子の段数。「動かす」で z が下がる
n = 2 z = 0.100 L = 1 で 裸の値 44.49 引いた値 −0.0141 極限 0.5000。

計算この図の数値はこの端末で計算した。式 (13)(14) の閉じた形を図の中で評価し、python3 と照合した。

JavaScript が無効なら:L=1L=1 で z=0.02, 0.005z=0.02,\ 0.005 の引いた値は、n=1n=1:−0.991、−0.998(極限 −1)、n=2n=2:0.394、0.473(0.5)、n=3n=3:−1.696、−1.776(−1.812)、n=4n=4:0.655、1.419(1.687)。裸の値は z=0.02z=0.02 で 49、1205、19802、245195。極限との差はほぼ zz に比例して縮む。計算

寄り道:根付き木と Runge–Kutta 法

寄り道

飛ばしてよい小節です。

y′=f(y)y'=f(y) の解を hh で展開すると、kk 階の導関数を「子が kk 個の頂点」と読んで f, f′f, f′′(f,f), f′f′ff,\ f'f,\ f''(f,f),\ f'f'f が ∙, ℓ2, b, ℓ3\bullet,\ \ell_2,\ b,\ \ell_3 になります。

y(h)=y+hf+h22 f′f+h36(f′′(f,f)+f′f′f)+O(h4)(17)y(h)=y+hf+\frac{h^2}{2}\,f'f+\frac{h^3}{6}\bigl(f''(f,f)+f'f'f\bigr)+O(h^4) \tag{17}

h3h^3 の係数は ℓ3\ell_3 で 1/t!1/t!、bb で左右の入れ替えの 2 と t!=3t!=3 の積の逆数で、表 1 と同じ木の階乗です。Runge–Kutta 法はこの係数を決まった次数まで再現するよう作られ、展開を扱う群を Butcher の群と呼びます(Butcher 1972)。Brouder(2000)は要旨で、繰り込みの根付き木の代数と Runge–Kutta 法のつながりを指摘しています。既知

07

有効作用の族 — Costello

別の道は、尺度ごとの作用の族を理論と見ることです(Wilson の繰り込み群。6-05)。Costello(2007 年の論文、2011 年の本)は伝播関数 1/k2=∫0∞e−tk2dt1/k^2=\int_0^\infty e^{-tk^2}dt の tt(長さの二乗)を ε\varepsilon から TT に制限します。

P(ε,T)(k)=∫εTe−tk2 dt=e−εk2−e−Tk2k2(18)P(\varepsilon,T)(k)=\int_\varepsilon^T e^{-tk^2}\,dt=\frac{e^{-\varepsilon k^2}-e^{-Tk^2}}{k^2} \tag{18}

正確には、論文はコンパクトな多様体の上の熱核で書かれ、平らな空間ではそれが e−tk2e^{-tk^2} になります。例:ε=0.01\varepsilon=0.01、T=100T=100 で k2Pk^2P は k=1,10,30k=1,10,30 で 0.990、0.368、1.2×10−41.2\times10^{-4}。計算 異なる尺度の作用は繰り込み群方程式で結ばれます(Γ(P,S)\Gamma(P,S) は SS の頂点を PP で結んだ図の和)。

Seff(T2)=Γ(P(T1,T2), Seff(T1))(19)S_{\mathrm{eff}}(T_2)=\Gamma\bigl(P(T_1,T_2),\,S_{\mathrm{eff}}(T_1)\bigr) \tag{19}

論文の定理 B は、方式(ε\varepsilon の関数のうちどれを特異な部分と呼ぶかの選び方)を固定すると、相殺項 SCT(ε)S^{\mathrm{CT}}(\varepsilon) が一意にあって lim⁡ε→0Γ(P(ε,T),S−SCT)\lim_{\varepsilon\to0}\Gamma(P(\varepsilon,T),S-S^{\mathrm{CT}}) が存在し、相殺項は TT に依らず局所的なことです。相殺項は ℏ\hbar(ループの数を数える文字)の冪級数です。尺度 TT の有効作用は、この相殺項を引いてから ε→0\varepsilon\to0 とした極限

ΓR(P(0,T),S)=lim⁡ε→0Γ(P(ε,T), S−SCT(ε))(20)\Gamma^R\bigl(P(0,T),S\bigr)=\lim_{\varepsilon\to0}\Gamma\bigl(P(\varepsilon,T),\,S-S^{\mathrm{CT}}(\varepsilon)\bigr) \tag{20}

で、P(0,T)P(0,T) のままで図を作ると発散します。有効作用も ℏ\hbar の形式的冪級数です(§08)。定理 C は、方式を固定すると局所的な作用と、(19) と T→0T\to0 での局所性を満たす有効作用の族とが一対一に対応することです。方式を替えるのは同じ族に別の座標を付けることに当たります。既知

ゲージ対称性は Batalin–Vilkovisky(BV)形式の量子マスター方程式で表します(ここでは名前だけ。ゲージ対称性を保つ条件を、補助の場を加えた一つの方程式にまとめたもの)。2007 年の論文は繰り込み(相殺項の構成)と量子化(量子マスター方程式の解の構成)を区別し、コンパクトな四次元多様体上の純ヤン–ミルズを前者の例に、後者の非自明な例を Chern–Simons 理論とします。2011 年の本はヤン–ミルズの摂動的な繰り込み可能性のコホモロジー(Q2=0Q^2=0 となる写像 QQ について ker⁡Q/im⁡Q\ker Q/\operatorname{im}Q を見る代数の道具。ここでは名前だけ)による証明を含むと紹介されています。繰り込み可能性そのものは 't Hooft(1971)、't Hooft–Veltman(1972)、Lee–Zinn-Justin(1972)、Becchi–Rouet–Stora(1976)らで確立したとされます(6-12 §06)。既知

08

代数が届く所と届かない所

ここまでの道具はどれも結合定数の形式的冪級数の上で働き、各次数を有限にし、自由度を有限個の局所項に閉じ込めます。既知 届かないものは三つです。(i) 級数の和:四次元ヤン–ミルズの摂動級数は発散すると考えられています(4-12)。物理 (ii) どの次数でも 0 の量:一ループの尺度(4-07。純 SU(N)SU(N) で β0=11N/3\beta_0=11N/3。係数の四つの書き方の換算は 4-06 表 1)

Λ=μ exp⁡ ⁣(−8π2β0 g2)(21)\Lambda=\mu\,\exp\!\Bigl(-\frac{8\pi^2}{\beta_0\,g^2}\Bigr) \tag{21}

は(b0=β0/(16π2)b_0=\beta_0/(16\pi^2) とおけば 4-07 の式 (3) と同じ式)、gg についての Taylor 係数がすべて 0 です。質量ギャップは Λ\Lambda に比例すると期待され 物理、そうした量は形式的冪級数の中で 0 と区別できません(6-12 §07)。(iii) 測度と正値性:問題文が求めるのは係数の列ではなく公理を満たす理論で(0-03)、その相関関数は短い距離で漸近自由と摂動的な繰り込み理論の予言に合うべきだとされます(p.6。引用は 0-03 §07)。この章の代数は、構成が再現すべき答えの側にあります。

同じ代数が形式的冪級数の外の道具の中で使われている例に、Hairer の正則性構造の繰り込みがあります。正則性構造は確率量子化(6-09。ここでは名前だけ。雑音で揺らした時間発展の方程式を解き、その長い時間の後の分布として測度を得ようとする方法)の方程式を解くための枠組みで、その繰り込みは二つの Hopf 代数の組と Birkhoff 分解の変種で書かれます(Bruned–Hairer–Zambotti 2019 の要旨)。正則性構造は、三次元ヤン–ミルズ–Higgs の確率量子化の方程式の局所時間の解(短い時間の間だけの解)の構成に使われています(Chandra–Chevyrev–Hairer–Shen 2024 の要旨)。既知 扱えるのは劣臨界(短い尺度ほど非線形項が弱くなる)の方程式で、四次元ヤン–ミルズは臨界(非線形項の強さが尺度に依らない)なのでその外です。


この章が言えている範囲

内容
言えている五つの定式化と引用した定理(延長の分類、Birkhoff 分解の主定理、Costello の定理 B・C)既知。玩具の模型で、全体だけの引き算が LL を含む極を残し Bogoliubov の処方で消えること、木 8 本で相殺項が局所的で値が LL の多項式になること。∣x∣−4|x|^{-4} の延長の差が δ\delta の定数倍であること。泡の極 計算
条件つき玩具の模型は入れ子だけで、局所性はその中での確認(一般には文献の定理による)。摂動級数の発散と Δ∝Λ\Delta\propto\Lambda は期待 物理
言えていない四次元ヤン–ミルズの多ループの計算。級数の和。非摂動の測度・反射正値性・質量ギャップ。書誌のみの文献の証明の中身

出典と再現

もの種別出典・道具
本文を読んだもの既知Jaffe–Witten, Quantum Yang–Mills Theory(Clay の問題文)p.6・p.11。Panzer, arXiv:1202.3552 (2012) §3.2–3.4。Ebrahimi-Fard–Kreimer, J. Phys. A 38 (2005) R385 §1–2。Brunetti–Fredenhagen, arXiv:math-ph/9903028(Commun. Math. Phys. 208 (2000) 623)の要旨・§4・§5.1–5.2(式・定理の番号は arXiv 版)。Costello, arXiv:0706.1533 (2007) §1
要旨だけ読んだもの既知Kreimer, Adv. Theor. Math. Phys. 2 (1998) 303。Connes–Kreimer, Commun. Math. Phys. 199 (1998) 203;210 (2000) 249。Kreimer, Commun. Math. Phys. 204 (1999) 669。Brouder, Eur. Phys. J. C 12 (2000) 521。Bruned–Hairer–Zambotti, Invent. Math. 215 (2019) 1039。Chandra–Chevyrev–Hairer–Shen, Invent. Math. 237 (2024) 541(arXiv:2201.03487)
書誌のみ既知Bogoliubov–Parasiuk, Acta Math. 97 (1957) 227。Hepp, Commun. Math. Phys. 2 (1966) 301。Zimmermann, 同 15 (1969) 208。Epstein–Glaser, Ann. Inst. H. Poincaré A 19 (1973) 211。Bollini–Giambiagi, Nuovo Cim. B 12 (1972) 20。't Hooft–Veltman, Nucl. Phys. B 44 (1972) 189(ゲージ理論での標準的な使われ方は未確認)。't Hooft, 同 33 (1971) 173。Lee–Zinn-Justin, Phys. Rev. D 5 (1972) 3121。Becchi–Rouet–Stora, Ann. Phys. 98 (1976) 287。Costello, Renormalization and Effective Field Theory, AMS (2011)(紹介文による)。Butcher, Math. Comp. 26 (1972) 79
式 (3)(4)、表 1計算python3(標準ライブラリの有理数で z のローラン級数を厳密に計算。木 8 本、MS と MOM)
図 2、§03・§04・§06・§07 の数値計算python3(SciPy の数値積分と Γ 関数、閉じた式)。図 2 の JavaScript は node で python3 の値と突き合わせた

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改訂 2026-10-01:初版。