computo ergo sum

2026-10-01 · chapter ヤン–ミルズと質量ギャップ第 5 部 格子ゲージ理論U(1) と非可換

この本の全体 目次と読む順
  1. 第 0 部 入口 — この本の読み方
  2. 0-01 この本の読み方
  3. 0-02 一枚の絵
  4. 0-03 問題文を一語ずつ読む
  5. 0-04 数学の四次元と物理の四次元
  6. 第 1 部 数学の準備
  7. 1-01 ベクトル空間と線形写像
  8. 1-02 群とは何か
  9. 1-03 リー群とリー環
  10. 1-04 SU(2) と SU(3)
  11. 1-05 多様体と接空間
  12. 1-06 微分形式と外微分
  13. 1-07 ベクトル束と接続
  14. 1-08 確率と測度
  15. 1-09 無限次元の確率
  16. 1-10 ヒルベルト空間と自己共役作用素
  17. 1-11 フーリエ解析と分布
  18. 1-12 寄り道
  19. 第 2 部 物理の準備
  20. 2-01 ラグランジアンと作用
  21. 2-02 場という考え
  22. 2-03 電磁気学はゲージ理論である
  23. 2-04 特殊相対論と時空
  24. 2-05 量子力学の骨
  25. 2-06 調和振動子と生成消滅
  26. 2-07 経路積分の考え方
  27. 2-08 統計力学と相転移
  28. 2-09 寄り道
  29. 2-10 緩和の時間と動的指数 z
  30. 第 3 部 ヤン–ミルズ理論(古典)
  31. 3-01 ゲージ原理
  32. 3-02 非可換ゲージ場
  33. 3-03 作用と方程式
  34. 3-04 幾何としてのゲージ理論
  35. 3-05 インスタントンと位相
  36. 3-06 寄り道
  37. 3-07 標準模型の中のヤン–ミルズ
  38. 第 4 部 量子化
  39. 4-01 正準量子化とハミルトニアン
  40. 4-02 経路積分とユークリッド化
  41. 4-03 摂動論と Feynman ダイアグラム
  42. 4-04 発散と繰り込み
  43. 4-05 発散の代数
  44. 4-06 漸近自由
  45. 4-07 次元転移と Λ
  46. 4-08 ゲージ固定と Faddeev–Popov
  47. 4-09 場の量子論の公理
  48. 4-10 Osterwalder–Schrader の公理と再構成
  49. 4-11 質量ギャップの定義
  50. 4-12 寄り道
  51. 第 5 部 格子ゲージ理論
  52. 5-01 Wilson の格子
  53. 5-02 強結合展開
  54. 5-03 反射正値性と転送行列
  55. 5-04 無限体積極限とクラスター展開
  56. 5-05 弱結合と連続極限
  57. 5-06 U(1) と非可換の違い
  58. 5-07 モンテカルロ法
  59. 5-08 グルーボールと弦張力の測定
  60. 5-09 何を固定して極限を取るか
  61. 5-10 有限群の格子ゲージ理論
  62. 5-11 寄り道
  63. 第 6 部 構成的場の理論
  64. 6-01 構成的場の理論とは
  65. 6-02 二次元の可解性とヤン–ミルズ測度
  66. 6-03 スカラー場の構成
  67. 6-04 クラスター展開
  68. 6-05 繰り込み群の段の列
  69. 6-06 三次元ヤン–ミルズの紫外安定性
  70. 6-07 四次元
  71. 6-08 四次元の φ⁴ の自明性
  72. 6-09 確率量子化と正則性構造
  73. 6-10 四次元で止まる場所
  74. 6-11 発散以外の障害
  75. 6-12 寄り道
  76. 第 7 部 物理の側から
  77. 7-01 物理はどう見ているか
  78. 7-02 閉じ込めの機構
  79. 7-03 弦の絵
  80. 7-04 大 N
  81. 7-05 ひも理論と余剰次元
  82. 7-06 余剰次元が見えなくなる仕組み
  83. 7-07 ゲージ場はどこから来るか
  84. 7-08 ホログラフィー
  85. 7-09 質量ギャップが幾何になる
  86. 7-10 四次元に戻す
  87. 7-11 超対称と Seiberg–Witten
  88. 7-12 等価原理に当たる一文
  89. 7-13 物理の掘り方が数学と離れる場所
  90. 第 8 部 二つの言葉の辞書 — 物理の視点と数学の視点
  91. 8-01 辞書の読み方
  92. 8-02 辞書 A
  93. 8-03 辞書 B
  94. 8-04 辞書 C
  95. 8-05 私たちの仮定の物理側の対応
  96. 第 9 部 現在地と課題
  97. 9-01 世界はどこまで来ているか
  98. 9-02 二つの掘り方の切れ目
  99. 9-03 新しい概念の候補
  100. 9-04 課題の一覧
  101. 9-05 よくある誤解
  102. 第 10 部 質量ギャップの厳密な証明へ — この端末の検討
  103. 10-00 第 10 部の入口 — 酔歩と定規と時計
  104. 10-01 理論の構成の筋
  105. 10-02 一段の記帳
  106. 10-03 仮定 H と三つの鎖
  107. 10-04 方向の地図
  108. 10-05 方向 12〜14
  109. 10-06 方向 15・15′
  110. 10-07 Lean で閉じた言明と既存の結果の対応表
  111. 10-08 壁の一覧
  112. 10-09 ひらめき帳から
  113. 10-10 主張しないこと
  114. 10-12 つじつま合わせ
  115. 10-11 定理までの距離
  116. 10-13 小さな問い — 卒業研究の大きさで決着のつく十〜二十問
  117. 付録
  118. A-01 記号表
  119. A-02 用語集
  120. A-03 文献案内
  121. A-04 Lean と機械検査
  122. A-05 この本の作り方
  123. A-06 仮定の索引

U(1) と非可換の違い — 同じ格子でも、可換な群は途中で相が変わる

この章で分かること — 四次元の格子で群を U(1)U(1) にすると、大きい β\beta で質量ゼロの光子の相に入り、途中に相転移があることが(少なくとも Villain 型の作用で)定理になっていること(Guth・Fröhlich–Spencer)。SU(2)SU(2) では跳びが数値に見えず、有限の β\beta で相関長が発散しない(βc=∞\beta_c=\infty)と信じられていること。「非可換だから」の正確な形。

前提となる章 — 5-02 強結合展開。2-08 の相転移と 4-06 の一ループ係数も借ります。

先に言うこと — 定理は U(1)U(1)・有限群・三次元についてのものです。四次元の SU(N)SU(N) では、βc=∞\beta_c=\infty も隙間も証明されていません。数値は 646^4 の小さな格子での観察です。

この章の順序
  1. 同じ格子に二つの群 — 角度の和と行列の積
  2. 強結合の側では区別がつかない — どちらも面積則
  3. 弱結合の U(1) は光子の気体 — Coulomb の力(図 1)
  4. 二つの岸の間で線が折れる — Guth・Fröhlich–Spencer(図 2)
  5. 寄り道:単極子の輪 — 四次元と三次元
  6. SU(2) には跳びが見えない — 交差だけがある
  7. 違いの源は結合が走ること — CAC_A と βc=∞\beta_c=\infty
  8. 「非可換だから」の正確な形 — 反例の表
  9. 数学として残っていること

01

同じ格子に二つの群 — 角度の和と行列の積

Wilson の格子(5-01)はどのコンパクト群でも同じ形です。辺に群の元を置き、プラケットの四辺の積に重みを付けます。U(1)U(1)(2-03 §08)では辺に角度 θℓ\theta_\ell が載り、積は角度の和 θP\theta_P になります。SU(2)SU(2) では 2×22\times2 の行列 UℓU_\ell が載り、積は行列の積 UPU_P です。

SU(1)=β∑P(1−cos⁡θP),θP=θx,μ+θx+μ^,ν−θx+ν^,μ−θx,ν,β=1g2;SSU(2)=β∑P(1−12tr UP),β=4g2(1)S_{U(1)}=\beta\sum_P(1-\cos\theta_P),\quad \theta_P=\theta_{x,\mu}+\theta_{x+\hat\mu,\nu}-\theta_{x+\hat\nu,\mu}-\theta_{x,\nu},\quad \beta=\tfrac1{g^2};\qquad S_{SU(2)}=\beta\sum_P\bigl(1-\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P\bigr),\quad \beta=\tfrac4{g^2} \tag{1}

β\beta の規約は古典的な連続極限で Maxwell・Yang–Mills の作用に戻るように決めたものです 既知。U(1)U(1) の β=1/g2\beta=1/g^2 は、SU(N)SU(N) の β=2N/g2\beta=2N/g^2 に N=1N=1 を入れた 2/g22/g^2 ではありません。生成元の規格化が違うためです(U(1)U(1) は辺に e−iagAμe^{-iagA_\mu}(符号は 5-01 の (2) と同じ)、SU(N)SU(N) は tr TaTb=δab/2\mathrm{tr}\,T^aT^b=\delta^{ab}/2)。U(1)U(1) では θP≈−a2gFμν\theta_P\approx -a^2gF_{\mu\nu} と 1−cos⁡θP≈θP2/21-\cos\theta_P\approx\theta_P^2/2 から作用はおよそ βg24∑xa4∑μ,νFμν2\frac{\beta g^2}4\sum_x a^4\sum_{\mu,\nu}F_{\mu\nu}^2 となり、Maxwell の 14∫F2\frac14\int F^2 に一致させると β=1/g2\beta=1/g^2 です。違いは式の形に出ています。θP\theta_P は辺の角度の一次式(格子の回転)で、U(1)U(1) の作用の非線形性は cos⁡\cos の周期性、つまり群がコンパクトなことだけです。SU(2)SU(2) で Uℓ=eiϑℓ⋅σU_\ell=e^{i\vartheta_\ell\cdot\sigma} と書くと、UPU_P の指数には交換子 [ϑ,ϑ][\vartheta,\vartheta] の項が入ります(1-03)。これが格子の上の自己相互作用です(3-02)。例:四辺の角度が 0.1,0.2,0.3,0.40.1,0.2,0.3,0.4 なら θP=−0.4\theta_P=-0.4 で、足す順は効きません。SU(2)SU(2) で A=e0.3iσ1A=e^{0.3i\sigma_1}、B=e0.3iσ3B=e^{0.3i\sigma_3} とすると、12tr(ABA−1B−1)=0.9847\tfrac12\mathrm{tr}(ABA^{-1}B^{-1})=0.9847、順を替えた 12tr(ABB−1A−1)=1\tfrac12\mathrm{tr}(ABB^{-1}A^{-1})=1 です 計算。U(1)U(1) なら角度の和はどちらも 0 です。ただし巡回的な並べ替え(BA−1B−1ABA^{-1}B^{-1}A など)では tr XY=tr YX\mathrm{tr}\,XY=\mathrm{tr}\,YX により値は変わりません。

02

強結合の側では区別がつかない — どちらも面積則

β\beta が小さい側では二つの群は同じように振る舞います。5-02 の指標展開の変数 uu は

uU(1)=I1(β)I0(β),uSU(2)=I2(β)I1(β),⟨WR×T⟩≈uRT,σ≈−log⁡u(2)u_{U(1)}=\frac{I_1(\beta)}{I_0(\beta)},\qquad u_{SU(2)}=\frac{I_2(\beta)}{I_1(\beta)},\qquad \langle W_{R\times T}\rangle\approx u^{RT},\quad \sigma\approx-\log u \tag{2}

で(InI_n は変形 Bessel 関数)、u<1u\lt1 なのでどちらも面積則です。例:U(1)U(1) の β=0.5\beta=0.5 で u=0.2425u=0.2425・σ≈1.417\sigma\approx1.417、β=1\beta=1 で u=0.4464u=0.4464・σ≈0.807\sigma\approx0.807 計算。小さい β\beta の面積則と指数減衰は、任意のコンパクト群で定理です(Osterwalder–Seiler 1978)既知。格子が粗いことの性質で、非可換性を使いません(5-02 §08)。

違いは数値の係数にだけ出ます。β→0\beta\to0 では uU(1)≈β/2u_{U(1)}\approx\beta/2、uSU(2)≈β/4u_{SU(2)}\approx\beta/4 なので、σ≈−log⁡u\sigma\approx-\log u はどちらも log⁡(1/β)\log(1/\beta) の形で大きくなり、差は定数 log⁡2\log2 です。β=1\beta=1 では uSU(2)=0.2402u_{SU(2)}=0.2402・σ≈1.426\sigma\approx1.426 で、同じ β\beta の U(1)U(1)(σ≈0.807\sigma\approx0.807)より大きく出ます 計算。(1) の規約が群ごとに違うので、同じ β\beta どうしの大小に意味はあまりありません。効いているのは、どちらも同じ形の面積則になることです。

03

弱結合の U(1) は光子の気体 — Coulomb の力と周長則

β\beta が大きいと重みは θP≈0\theta_P\approx0 を求め、1−cos⁡θP≈θP2/21-\cos\theta_P\approx\theta_P^2/2 とすると作用は二次式です。θP\theta_P が一次式なので、これは相互作用の無い格子の Maxwell 場(光子)です。

SU(1)≈β2∑PθP2,⟨θμ(k)θν(−k)⟩=δμνβ k^2,k^2=∑μ4sin⁡2kμ2(3)S_{U(1)}\approx\frac\beta2\sum_P\theta_P^2,\qquad \langle\theta_\mu(k)\theta_\nu(-k)\rangle=\frac{\delta_{\mu\nu}}{\beta\,\hat k^2},\qquad \hat k^2=\sum_{\mu}4\sin^2\frac{k_\mu}2 \tag{3}

(3) の右の式は、ゲージを一つ固定したときの形です(Feynman ゲージ、4-08)既知。ゲージ不変な量(Wilson ループ)はこの選び方に依りません。

k^→0\hat k\to0 で 1/k^21/\hat k^2 が発散するのが「質量ゼロ」で、場の強さの相関は冪 ∣x∣−4|x|^{-4} で減ります 既知。

一点あたり物理の自由度は 3 つ(辺 4 本からゲージの 1 つを引く)、プラケットは 6 枚です。ガウス積分 ∫x2e−x2/2dx/∫e−x2/2dx=1\int x^2e^{-x^2/2}dx\big/\int e^{-x^2/2}dx=1 から、二次の作用 λ2x2\frac\lambda2x^2 を持つ一つのモードの作用の平均は 1/21/2 です(等分配)。したがって 6⋅β2⟨θP2⟩=326\cdot\tfrac\beta2\langle\theta_P^2\rangle=\tfrac32、すなわち

⟨cos⁡θP⟩≈1−14β  (U(1)),⟨12tr UP⟩≈1−34β  (SU(2))(4)\langle\cos\theta_P\rangle\approx1-\frac1{4\beta}\ \ (U(1)),\qquad \bigl\langle\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P\bigr\rangle\approx1-\frac3{4\beta}\ \ (SU(2)) \tag{4}

です(SU(2)SU(2) は生成元が 3 つ)。例:U(1)U(1)・β=2\beta=2 で 0.8750.875、モンテカルロは 0.8650.865(表 2)計算。

静的な電荷の間の力

R×TR\times T の Wilson ループは、静的な電荷の対を時間 TT 置いた振幅です。ガウスの場では閉じた形で書け、T→∞T\to\infty で

V(R)=−lim⁡T→∞1Tlog⁡⟨WR×T⟩=G3(0)−G3(R)β,G3(r)=∫[−π,π]3d3k(2π)3eik⋅r∑i4sin⁡2(ki/2)(5)V(R)=-\lim_{T\to\infty}\frac1T\log\langle W_{R\times T}\rangle=\frac{G_3(0)-G_3(R)}{\beta},\qquad G_3(r)=\int_{[-\pi,\pi]^3}\frac{d^3k}{(2\pi)^3}\frac{e^{ik\cdot r}}{\sum_i4\sin^2(k_i/2)} \tag{5}

が残ります 既知。G3G_3 は三次元の格子の Green 関数で、遠方で 1/(4πR)1/(4\pi R)。したがって VV は Coulomb の形で、有限の値 G3(0)/βG_3(0)/\beta に止まります。閉じ込めません。G3(r,0,0)=∫0∞e−6tIr(2t)I0(2t)2dtG_3(r,0,0)=\int_0^\infty e^{-6t}I_r(2t)I_0(2t)^2dt で計算して G3(0)=0.252731G_3(0)=0.252731 です 計算。R=1R=1 の 1/61/6 は 6G3(0)−6G3(1)=16G_3(0)-6G_3(1)=1 による検算です。

計算表 1 弱結合の U(1)U(1) の βV(R)\beta V(R)(式 (5))と Coulomb の近似
RRβV(R)\beta V(R)G3(0)−14πRG_3(0)-\frac1{4\pi R}
10.166670.17315
40.232440.23284
160.247750.24776
∞\infty0.252730.25273
図 1 U(1)U(1) の静的ポテンシャル。つまみ β\beta で、強結合の σR\sigma R(破線)と弱結合の Coulomb の形(実線)が変わる
β = 0.80:強結合 σ = 0.991(直線)、弱結合 V(∞) = 0.316(有界)

計算この図の数値はこの端末で計算した(実線は 表 1 の計算、破線は I1/I0I_1/I_0 の級数をその場で計算)。β≈1\beta\approx1 の近くではどちらの近似も使えません(§04)。

有限の正方形 R×RR\times R でも、64464^4 の周期格子で Fourier 和から −βlog⁡⟨W⟩-\beta\log\langle W\rangle を求めました。R=1,4,8,16R=1,4,8,16 で 0.250, 1.631, 3.584, 7.5570.250,\ 1.631,\ 3.584,\ 7.557:面積 R2R^2 で割ると 0.250→0.0300.250\to0.030 と 0 に向かい、周長 4R4R で割ると 0.063, 0.102, 0.112, 0.1180.063,\ 0.102,\ 0.112,\ 0.118 とほぼ一定に落ち着きます(周長則)。周長あたりの値は R→∞R\to\infty で G3(0)/2≈0.126G_3(0)/2\approx0.126 に近づきます(長い長方形の極限と同じ)。その近づき方は 1/R1/R と角の対数の補正です計算。

04

二つの岸の間で線が折れる — Guth と Fröhlich–Spencer

近似をやめても同じ絵が残ることは、U(1)U(1) では定理になっています。ただし定理は Villain 型の作用についてのものです(Guth の要旨)。Villain 型は eβcos⁡θe^{\beta\cos\theta} の代わりに周期的なガウス ∑ne−β2(θ+2πn)2\sum_{n}e^{-\frac\beta2(\theta+2\pi n)^2} を重みにした作用です。Fröhlich–Spencer の要旨には作用の型が書かれていません(本文は未入手)。(2)(4)・表 2・図 2・下の βT\beta_T は Wilson 作用 (1) の数値です。

定理の論理は短く、弦張力が小さい β\beta で正、大きい β\beta で 0 なら、σ(β)\sigma(\beta) は解析関数ではありえません。解析関数は区間で 0 なら至る所 0 だからです。熱力学の量が解析的でない点が相転移です(2-08 §04)。

σ(β)>0 (β<β1),σ(β)=0 (β>β2) ⟹ σ は [β1,β2] のどこかで解析的でない(6)\sigma(\beta)\gt0\ (\beta\lt\beta_1),\quad \sigma(\beta)=0\ (\beta\gt\beta_2)\ \Longrightarrow\ \sigma\ \text{は}\ [\beta_1,\beta_2]\ \text{のどこかで解析的でない} \tag{6}

後半を示したのが Guth(1980)で、Villain 型の作用で、g2<0.168g^2\lt0.168 のとき Wilson ループの下界が “has the form of a Coulomb interaction and guarantees that electric charges are not confined”(Coulomb 相互作用の形で、電荷が閉じ込められないことを保証する)と示し、Osterwalder–Seiler の強結合の結果と合わせて “this model has at least one phase transition”(この模型には少なくとも一つの相転移がある)と結論します(要旨) 既知。

Fröhlich–Spencer(1982)の要旨は “We give a new, elementary proof for the existence of a deconfining transition to a massless (QED) phase in the four-dimensional U(1) lattice gauge theory”(四次元の U(1) 格子ゲージ理論で、質量ゼロ(QED)の相への非閉じ込め転移が在ることの、新しい初等的な証明を与える)です 既知。Chatterjee(2018)§4 は “A fully rigorous proof of Guth's theorem”(Guth の定理の完全に厳密な証明)と紹介します。

連続極限への収束 — Driver

Driver(1987)の要旨は連続極限を扱います。“compact U(1) lattice gauge theory with general energy function converges to a renormalized free electromagnetic field on the current sector as the lattice spacing approaches zero”(一般の作用のコンパクトな U(1) 格子ゲージ理論は、格子間隔を 0 にすると、電流の部分で繰り込まれた自由な電磁場に収束する)に、条件 “provided the coupling constant is sufficiently large”(結合定数が十分大きければ)が付きます。Wilson 作用については “it is possible, by judicious choice of the Gibbs state, to get convergence for arbitrary coupling strengths”(Gibbs 状態をうまく選べば、任意の結合の強さで収束させられる)とあります 既知。「電流の部分(current sector)」は、場を滑らかな電流で均した観測量の範囲のことです。要旨の “coupling constant” が β\beta の側か gg の側かは、本文を読めていないため確かめていません。

数値で見る跳び

Wilson 作用での転移点は数値で βT=1.011128(11)\beta_T=1.011128(11) と報告され、一次転移の証拠が挙げられています(Arnold ほか 2001、会議録。後続の会議録 hep-lat/0210010 の要旨も “strong evidence for a first-order phase transition”(一次転移の強い証拠)と書きます)物理。一次転移とは、プラケットの平均が βT\beta_T で跳ぶ転移で、そこでは二つの相が共存しえます。共存しうるので、片方の相から始めた列はしばらくその相に留まり、β\beta を上げる列と下げる列で値が食い違います。これが履歴現象です。

この端末では 646^4 の格子のメトロポリス法で、β\beta を上から下げる列(冷たい始まり)と下から上げる列(熱い始まり)を比べました(各 β\beta で 100 掃引を捨て 100 掃引を測定)。

図 2 プラケットの平均。ボタンで群、つまみで β\beta の点を選ぶと縦線と読み値が変わる(冷たい ●・熱い ○・強結合の主項は破線・弱結合の主項は点線)
U(1)、β = 1.00:冷たい 0.6425、熱い 0.5684(差 0.0741)

計算この図の数値はこの端末で計算した(点はモンテカルロで 表 2 はその抜粋、曲線は (2)・(4) をその場で計算)。

計算表 2 646^4 の格子のプラケットの平均(括弧は区間平均の誤差。転移の近くでは過小評価)
群β\beta冷たい熱い強結合弱結合
U(1)0.980.5742(55)0.5541(27)0.43930.7449
U(1)1.000.6425(39)0.5684(35)0.44640.7500
U(1)1.020.6756(18)0.6150(38)0.45340.7549
U(1)2.000.8652(4)0.8641(5)0.69780.8750
SU(2)1.80.4440(10)0.4371(18)0.39940.5833
SU(2)2.20.5685(20)0.5638(18)0.46450.6591
SU(2)4.00.7997(8)0.7994(6)0.65800.8125

U(1)U(1) では β=0.98\beta=0.98〜1.021.02 で二つの列が食い違い、β=1\beta=1 で差は 0.0740.074 です。それぞれの列が元の相に留まっている、と読めます(上の履歴現象)。U(1)U(1) の転移は Creutz–Jacobs–Rebbi(1979)の数値でも見られています 物理。この表は小さな格子の短い列で、次数を判定する力はありません(5-07)。

05

寄り道:単極子の輪 — 四次元と三次元

寄り道

飛ばしてよい節です。

θP\theta_P は 2π2\pi の整数倍を区別しません。小さな立方体の六面の θP\theta_P を (−π,π](-\pi,\pi] に戻して足すと 2π2\pi の整数倍が余ることがあり、それが格子の磁気単極子です。四次元では単極子は閉じた輪(世界線)で、長さ ℓ\ell の輪は作用をおよそ βεℓ\beta\varepsilon\ell 払い、描き方がおよそ μℓ\mu^\ell 通りあります。

∑ℓμℓe−βεℓ=∑ℓe−(βε−log⁡μ)ℓ(7)\sum_\ell\mu^\ell e^{-\beta\varepsilon\ell}=\sum_\ell e^{-(\beta\varepsilon-\log\mu)\ell} \tag{7}

βε<log⁡μ\beta\varepsilon\lt\log\mu なら長い輪が空間を埋めて力線を乱し、面積則を生みます。β\beta が大きいと短い輪しか残らず、光子が生き残ります。この種の見積もりは Banks–Myerson–Kogut(1977)にあります 物理。正確には (7) は輪の相互作用を省いた形で、定理は §04 のほうです。

三次元では単極子は点になり、点の気体は任意の結合で Debye 遮蔽(点電荷の気体が遠方の場を弱める働き)を起こします。Polyakov(1977)はこの機構で三次元のコンパクト U(1)U(1) の閉じ込めを示しました(半古典の議論)物理。Göpfert–Mack(1982)は Villain 作用で “string tension α is nonzero for all values of the coupling constant g²”(弦張力 α は結合 g² のすべての値で 0 でない)を証明しました 既知。同じ要旨は、連続極限で物理の単位の弦張力が無限大に行くと書きます。可換でも閉じ込め、尺度が一つにならない例です(7-02 §03)。

06

SU(2) には跳びが見えない — 交差だけがある

表 2 の SU(2)SU(2) では、二つの列の差は最大 0.0070.007 程度で、U(1)U(1) の十分の一ほどです。β=1.8\beta=1.8 の差 0.00690.0069 は表の誤差の約 3 倍ありますが、各 β\beta で 100 掃引しか熱化していない列どうしの差で、β\beta を変えても冷たい列と熱い列が系統的な二つの枝に分かれません(熱化の不足と跳びの見分け方は 5-07)。プラケットは β≲1.8\beta\lesssim1.8 で強結合の主項に沿い、β≳3\beta\gtrsim3 で弱結合の主項に近づき、その間を β≈2.2\beta\approx2.2 のあたりで滑らかにつなぎます 計算。

Creutz(1980)の要旨は、弦張力を固定して格子を細かくし、裸の結合が繰り込み群の予言どおり対数的に減ることを見て、“This supports the coexistence of confinement and asymptotic freedom”(閉じ込めと漸近自由が両立することを支持する)と書きます 物理。

交差のあたりの比熱の山は、随伴表現の項を足した作用の族で近くにある臨界の端点の “shadow”(影)だとされます(Bhanot–Creutz 1981)物理。相転移の有無は作用の選び方に依りうるので、連続極限とは切り離して考えます。四次元の SU(2)SU(2) で有限の β\beta に相関長が発散する点が無いことは信じられている文で、定理ではありません。Chatterjee(2018)§5 は “It is believed … βc = ∞”(βc=∞\beta_c=\infty と信じられている)と書きます(5-05 §01)。

07

違いの源は結合が走ること — CAC_A と βc=∞\beta_c=\infty

U(1)U(1) と SU(2)SU(2) を分けるのは、有効な結合が距離とともに変わるかどうかです(4-06)。一ループで

μdgdμ=−b0g3,b0=11 CA48π2,1g2(L)≈1g02−2b0log⁡La(8)\mu\frac{dg}{d\mu}=-b_0g^3,\qquad b_0=\frac{11\,C_A}{48\pi^2},\qquad \frac1{g^2(L)}\approx\frac1{g_0^2}-2b_0\log\frac La \tag{8}

です。CAC_A は随伴表現の Casimir 数で SU(N)SU(N) では NN、U(1)U(1) では 0 既知。右の式は間隔 aa で g0g_0 の結合を長さ LL で見た値です。

物質場の無いとき、b0b_0 は U(1)U(1) で 0、SU(2)SU(2) で 0.04644、SU(3)SU(3) で 0.06966 です 計算。

U(1)U(1) では b0=0b_0=0 なので、β\beta が大きければガウスの近似がすべての距離で自己無撞着で、§03 の Coulomb の力が遠方まで続きます。SU(2)SU(2) では、どれほど β\beta が大きくても LL を十分大きく取れば (8) の右辺は 0 に近づき、結合は強くなります。目安は L∼a eβ/(4Nb0)L\sim a\,e^{\beta/(4Nb_0)} で、5-05 §03 の a(β)a(\beta) と同じ形です。有限の β\beta で相関長が無限大になる点が無い、というのが「βc=∞\beta_c=\infty」です 物理。例:SU(2)SU(2) で、一ループでは β\beta を 1 上げると相関長はおよそ e1/0.3715≈15e^{1/0.3715}\approx15 倍です(4Nb0=11/(3π2)4Nb_0=11/(3\pi^2))計算。これは一ループだけの目安で、二ループ以上の補正と、実際に使う β\beta の範囲での漸近スケーリングの破れは 5-05 で扱います。

08

「非可換だから」の正確な形 — 四つの言い方と反例

群と次元を入れ替えた既知の例で、どの言い方が成り立たないかを並べます(9-05 §04 も参照)。

既知表 3 言い方と、それを破る例(大きい β\beta の側)
言い方破る例出典
可換なら閉じ込めない三次元の U(1)U(1) はすべての結合で面積則(Villain 作用)Göpfert–Mack
非可換なら閉じ込める四次元の非可換な有限群は、閉じ込めないと考えられている 物理Chatterjee の講義資料・5-10
指数減衰は非可換だから有限群は可換・非可換を問わず弱結合で指数減衰が定理Adhikari–Cao
相の数は群が可換かどうかで決まる四次元の可換な ZN\mathbb Z_N(NN が大きい)は、閉じ込め・質量ゼロ(QED 的)・遮蔽の少なくとも三相を持つElitzur–Pearson–Shigemitsu、Guth(Villain 型・N>37N\gt37)、Fröhlich–Spencer、数値は Creutz–Jacobs–Rebbi

表 3 の「遮蔽」は Elitzur–Pearson–Shigemitsu の “screened” で、Wilson ループが周長則に従い、励起に質量がある相を指します。§05 の Debye 遮蔽(閉じ込めを生む側)とは別の意味です。同論文は、この相の並びを O(2) 模型の相の存在から、自己双対性と相関不等式で導いています(要旨)。数値では Creutz–Jacobs–Rebbi(1979)の要旨が N≥5N\ge5 で二つの転移を報告しています 物理。

効いているのは「非可換」だけではなく、群が連続であることです。ただし連続性が効くのは、十分大きい β\beta の端で質量ゼロの波が残るかどうか、という点です。有限群では辺の値が飛び飛びで、十分大きい β\beta では辺が単位元に凍りつき、光子のような質量ゼロの波が作れません 物理。一方で ZN\mathbb Z_N(NN が大きい)には、中間の β\beta に質量ゼロの相があります(表 3 の 4 行目)。有限群の大きい β\beta の指数減衰は、連続の理論の隙間とは別物です(5-10)。U(1)U(1) は連続なので質量ゼロの波を持ち、CA=0C_A=0 なのでそれが生き残ります。

正確な形

四次元・連続な非可換コンパクト群では、(i) 有限の β\beta に相関長が発散する点が無く(βc=∞\beta_c=\infty)、(ii) β→∞\beta\to\infty で格子単位の隙間 1/ξ1/\xi は 0 に行くが、次元の無い比(例えば m/σm/\sqrt\sigma)は正の値に止まる 物理。

(ii) は 5-09 の Problem 5.1 の形です。(i)(ii) はどちらも証明されていません。非可換性の役目は「隙間を作ること」ではなく「弱結合の質量ゼロの絵を遠方で壊すこと」と言うほうが正確です。

09

数学として残っていること

定理の側は、§02 の強結合の結果、§04 の Guth・Fröhlich–Spencer(Villain 型の作用)と Driver(要旨の条件つき)、§05 の Göpfert–Mack、表 3 の 1・3 行目と 4 行目の Guth・Fröhlich–Spencer です 既知。§05 の (7) と Polyakov、表 3 の 2 行目は物理の水準です。信念の側:四次元の SU(N)SU(N) で、有限の β\beta に相関長が発散する点が無いこと(βc=∞\beta_c=\infty、Chatterjee §5)、すべての β\beta の面積則、連続極限で隙間が物理の単位で残ること 物理。作用によっては、相関長の発散を伴わない bulk な(格子の尺度の)相転移がありえます。NN が大きい SU(N)SU(N) の格子計算では、強結合の側にそのような転移があり、計算できる範囲を限ると報告されています(Lucini–Teper–Wenger 2005 の要旨)物理。これは βc=∞\beta_c=\infty と食い違いません。Chatterjee(2018)の Problem 4.1 は、四次元の非可換なコンパクト群ですべての β>0\beta\gt0 の面積則を問い、大きい β\beta では “remains elusive” と書きます(5-02 §08)。

U(1)U(1) の定理が教えるのは、群を区別せずに強結合の結果を弱結合へ延ばす議論は誤りだということです。SU(N)SU(N) で示すべきことは「相関長の発散と面積則の破れが有限の β\beta で起きない」という否定の文を含み、それを β\beta の全範囲で言う道具は今は強結合の側にしかありません(6-10・9-04)。


この章が言えている範囲

事項言えている言えていない
主項 (2)(3)(4)・見積もり (7)標準の近似 既知。表 2 と両端で整合 計算。(7) は物理の見積もり 物理中間の β\beta での誤差。(7) の係数
静的ポテンシャル・周長則ガウス近似の中での有界な Coulomb の力と周長則 計算近似を外した評価
四次元 U(1)U(1) の相転移(Villain 型の作用)定理の紹介 既知。Wilson 作用の 646^4 での履歴の観察 計算転移の次数・位置。Wilson 作用での定理の形
SU(2)SU(2) の βc=∞\beta_c=\infty小さな格子で跳びが見えないこと 計算有限の β\beta で相関長が発散しないことの証明
「非可換だから」既知の反例による言い方の整理 既知(i)(ii) の証明。質量ギャップと連続極限について、この章は何も示していない

出典と再現

もの種別出典・道具
§04・表 3要旨(本文は未入手)A. H. Guth, Phys. Rev. D 21 (1980) 2291
§04・表 3要旨(本文は未入手。作用の型は要旨に無い)J. Fröhlich, T. Spencer, Commun. Math. Phys. 83 (1982) 411–454
§04 の連続極限要旨(本文未入手)B. K. Driver, Commun. Math. Phys. 110 (1987) 479–501
§02 の強結合の定理書誌のみK. Osterwalder, E. Seiler, Ann. Phys. 110 (1978) 440–471
§04・§06・§09本文 §4・§5S. Chatterjee, arXiv:1803.01950 (2018)
§09 の bulk な転移要旨B. Lucini, M. Teper, U. Wenger, “Properties of the deconfining phase transition in SU(N) gauge theories”, JHEP 0502 (2005) 033, arXiv:hep-lat/0502003
§04 の βT\beta_T要旨(会議録)G. Arnold, T. Lippert, T. Neuhaus, K. Schilling(著者の順は arXiv による), “Finite size scaling analysis of compact QED”, Nucl. Phys. B Proc. Suppl. 94 (2001) 651–656, arXiv:hep-lat/0011058
§04 の後続の会議録要旨G. Arnold, B. Bunk, T. Lippert, K. Schilling, Lattice 2002, arXiv:hep-lat/0210010
§04 の数値・表 3 の 4 行目要旨M. Creutz, L. Jacobs, C. Rebbi, Phys. Rev. D 20 (1979) 1915
§05要旨T. Banks, R. Myerson, J. B. Kogut, Nucl. Phys. B 129 (1977) 493/A. M. Polyakov, Nucl. Phys. B 120 (1977) 429
§05・表 3要旨M. Göpfert, G. Mack, Commun. Math. Phys. 82 (1982) 545–606(年は Crossref の発行年。INSPIRE は 1981)
§06要旨M. Creutz, Phys. Rev. D 21 (1980) 2308/G. Bhanot, M. Creutz, Phys. Rev. D 24 (1981) 3212
表 3要旨A. Adhikari, S. Cao, Ann. Probab. 53 (2025) 140, arXiv:2202.10375/S. Elitzur, R. B. Pearson, J. Shigemitsu, Phys. Rev. D 19 (1979) 3698
表 3 の 2 行目講義スライドの本文(主語は面積則:“It is not expected to hold for 4D Abelian theories at large β, nor even for 4D non-Abelian theories with finite gauge groups”)。同じスライドは、Cao(2020)が四次元の任意の有限群で大きい β\beta の Wilson ループの主項を求めた、と紹介する(Cao の論文は書誌のみ・未確認)S. Chatterjee, “Yang–Mills on the lattice: New results and open problems”(講義スライド。年は未確認、PDF の作成日は 2020 年)
表 2・図 2この端末で計算Python 3・NumPy。mc_u1.py・mc_su2.py(メトロポリス法、引数 6 100 100、一本 1〜2 分)、approx.py
§01 の順序の例・§02 の uu の比較この端末で計算Python 3・SciPy。order_su2.py
表 1・§03 の周長則・図 1・§07 の b0b_0この端末で計算Python 3・SciPy。coulomb.py(G3G_3 の積分・64464^4 の Fourier 和)、g3table.py

次に読む章:5-07 モンテカルロ法(表 2 を作った方法と誤差の見方)。

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改訂 2026-10-01:初版。