computo ergo sum

2026-10-01 · chapter ヤン–ミルズと質量ギャップ第 5 部 格子ゲージ理論Wilson の格子

この本の全体 目次と読む順
  1. 第 0 部 入口 — この本の読み方
  2. 0-01 この本の読み方
  3. 0-02 一枚の絵
  4. 0-03 問題文を一語ずつ読む
  5. 0-04 数学の四次元と物理の四次元
  6. 第 1 部 数学の準備
  7. 1-01 ベクトル空間と線形写像
  8. 1-02 群とは何か
  9. 1-03 リー群とリー環
  10. 1-04 SU(2) と SU(3)
  11. 1-05 多様体と接空間
  12. 1-06 微分形式と外微分
  13. 1-07 ベクトル束と接続
  14. 1-08 確率と測度
  15. 1-09 無限次元の確率
  16. 1-10 ヒルベルト空間と自己共役作用素
  17. 1-11 フーリエ解析と分布
  18. 1-12 寄り道
  19. 第 2 部 物理の準備
  20. 2-01 ラグランジアンと作用
  21. 2-02 場という考え
  22. 2-03 電磁気学はゲージ理論である
  23. 2-04 特殊相対論と時空
  24. 2-05 量子力学の骨
  25. 2-06 調和振動子と生成消滅
  26. 2-07 経路積分の考え方
  27. 2-08 統計力学と相転移
  28. 2-09 寄り道
  29. 2-10 緩和の時間と動的指数 z
  30. 第 3 部 ヤン–ミルズ理論(古典)
  31. 3-01 ゲージ原理
  32. 3-02 非可換ゲージ場
  33. 3-03 作用と方程式
  34. 3-04 幾何としてのゲージ理論
  35. 3-05 インスタントンと位相
  36. 3-06 寄り道
  37. 3-07 標準模型の中のヤン–ミルズ
  38. 第 4 部 量子化
  39. 4-01 正準量子化とハミルトニアン
  40. 4-02 経路積分とユークリッド化
  41. 4-03 摂動論と Feynman ダイアグラム
  42. 4-04 発散と繰り込み
  43. 4-05 発散の代数
  44. 4-06 漸近自由
  45. 4-07 次元転移と Λ
  46. 4-08 ゲージ固定と Faddeev–Popov
  47. 4-09 場の量子論の公理
  48. 4-10 Osterwalder–Schrader の公理と再構成
  49. 4-11 質量ギャップの定義
  50. 4-12 寄り道
  51. 第 5 部 格子ゲージ理論
  52. 5-01 Wilson の格子
  53. 5-02 強結合展開
  54. 5-03 反射正値性と転送行列
  55. 5-04 無限体積極限とクラスター展開
  56. 5-05 弱結合と連続極限
  57. 5-06 U(1) と非可換の違い
  58. 5-07 モンテカルロ法
  59. 5-08 グルーボールと弦張力の測定
  60. 5-09 何を固定して極限を取るか
  61. 5-10 有限群の格子ゲージ理論
  62. 5-11 寄り道
  63. 第 6 部 構成的場の理論
  64. 6-01 構成的場の理論とは
  65. 6-02 二次元の可解性とヤン–ミルズ測度
  66. 6-03 スカラー場の構成
  67. 6-04 クラスター展開
  68. 6-05 繰り込み群の段の列
  69. 6-06 三次元ヤン–ミルズの紫外安定性
  70. 6-07 四次元
  71. 6-08 四次元の φ⁴ の自明性
  72. 6-09 確率量子化と正則性構造
  73. 6-10 四次元で止まる場所
  74. 6-11 発散以外の障害
  75. 6-12 寄り道
  76. 第 7 部 物理の側から
  77. 7-01 物理はどう見ているか
  78. 7-02 閉じ込めの機構
  79. 7-03 弦の絵
  80. 7-04 大 N
  81. 7-05 ひも理論と余剰次元
  82. 7-06 余剰次元が見えなくなる仕組み
  83. 7-07 ゲージ場はどこから来るか
  84. 7-08 ホログラフィー
  85. 7-09 質量ギャップが幾何になる
  86. 7-10 四次元に戻す
  87. 7-11 超対称と Seiberg–Witten
  88. 7-12 等価原理に当たる一文
  89. 7-13 物理の掘り方が数学と離れる場所
  90. 第 8 部 二つの言葉の辞書 — 物理の視点と数学の視点
  91. 8-01 辞書の読み方
  92. 8-02 辞書 A
  93. 8-03 辞書 B
  94. 8-04 辞書 C
  95. 8-05 私たちの仮定の物理側の対応
  96. 第 9 部 現在地と課題
  97. 9-01 世界はどこまで来ているか
  98. 9-02 二つの掘り方の切れ目
  99. 9-03 新しい概念の候補
  100. 9-04 課題の一覧
  101. 9-05 よくある誤解
  102. 第 10 部 質量ギャップの厳密な証明へ — この端末の検討
  103. 10-00 第 10 部の入口 — 酔歩と定規と時計
  104. 10-01 理論の構成の筋
  105. 10-02 一段の記帳
  106. 10-03 仮定 H と三つの鎖
  107. 10-04 方向の地図
  108. 10-05 方向 12〜14
  109. 10-06 方向 15・15′
  110. 10-07 Lean で閉じた言明と既存の結果の対応表
  111. 10-08 壁の一覧
  112. 10-09 ひらめき帳から
  113. 10-10 主張しないこと
  114. 10-12 つじつま合わせ
  115. 10-11 定理までの距離
  116. 10-13 小さな問い — 卒業研究の大きさで決着のつく十〜二十問
  117. 付録
  118. A-01 記号表
  119. A-02 用語集
  120. A-03 文献案内
  121. A-04 Lean と機械検査
  122. A-05 この本の作り方
  123. A-06 仮定の索引

Wilson の格子 — 辺に群の元を置けば、ゲージ不変性は近似されずに残る

この章で分かること — 格子の辺に群の元(リンク変数)を置き、小さな正方形(プラケット)を一周する積で作用を作ること。その作用は格子間隔によらず厳密にゲージ不変で、滑らかな場では連続の作用に a2a^2 の速さで近づき、そこから β=2N/g2\beta=2N/g^2 が決まること。測度がゲージ固定なしに定まること。

前提となる章 — 3-03(作用)と 1-04(SU(2)・SU(3))。規約は 3-02、平行移動は 1-07、Haar 測度は 1-08 §03。

先に言うこと — 定義と古典的な性質の章です。§05 の連続極限は滑らかな場での作用の近づき方で、量子論の連続極限(5-05)とは別物です。質量ギャップについて、この章は何も示していません。

この章の順序
  1. なぜ格子か — 有限次元の積分へ。寄り道:1973 年の夏
  2. リンク変数 — 辺に群の元を置く(表 1)
  3. プラケットと Wilson ループ — 閉じた道だけが残る(図 1・表 2)
  4. Wilson 作用 — 五つの性質
  5. 古典的な連続極限 — β\beta の由来(図 2・表 3)・規約の換算(表 4)
  6. 格子の上の測度 — ゲージ固定が要らない
  7. 残るもの、壊れるもの — 正則化の選び方
  8. 第 5 部の地図 — 二つの極限

01

なぜ格子か — 積分を有限次元にする

ユークリッド化した量子ヤン–ミルズ理論(4-02)は、形式的には接続 AA の全体で e−S[A]e^{-S[A]} を積分するものです。しかし無限次元の空間に一様な測度はなく(1-09 §02)、ゲージ変換で移り合う AA の分だけ積分が重複します(3-04・4-08)。Wilson は時空を格子に置き換えました。1974 年の論文の要旨です。

“It is shown how to quantize a gauge field theory on a discrete lattice in Euclidean space-time, preserving exact gauge invariance and treating the gauge fields as angular variables (which makes a gauge-fixing term unnecessary).”

「角度の変数」とは、場をリー環の元でなく群の元として持つことです。問題文(Jaffe–Witten §6.5)は、コンパクトな群とコンパクト化した時空では “the lattice approximation reduces the functional integration to a finite-dimensional integral” と書き、格子間隔 0・体積無限大の極限でゲージ不変な観測量の期待値が存在することを確かめねばならない、と続けます 既知。極限は §08 で見ます。

約束。ユークリッドの R4\mathbb R^4、添字は 1〜4、ℏ=c=1\hbar=c=1。3-02 と同じく Aμ=AμaTaA_\mu=A^a_\mu T^a(エルミート、tr TaTb=12δab\mathrm{tr}\,T^aT^b=\tfrac12\delta^{ab})、Fμν=∂μAν−∂νAμ−ig[Aμ,Aν]F_{\mu\nu}=\partial_\mu A_\nu-\partial_\nu A_\mu-ig[A_\mu,A_\nu]、連続の作用は S=12∫tr FμνFμν d4xS=\tfrac12\int\mathrm{tr}\,F_{\mu\nu}F_{\mu\nu}\,d^4x(全添字で和)。β\beta は格子の逆結合(4-06 の β 関数 β(g)\beta(g) とは別の量)、θ\theta はただの角(θ\theta 項ではない)です。

寄り道:1973 年の夏

寄り道

飛ばしてよい小節です。

Wilson の回想(2005 年刊)では、漸近自由の論文(1973 年 6 月刊)のあと、統計力学で慣れた格子から QCD に入り、1973 年の夏には Orsay で講演していました(本人はこの講演を覚えておらず、Balian–Drouffe–Itzykson の論文の参照で分かる、と書きます)。その時点で、ゲージの変数は “must be unitary matrices from the gauge group itself, rather than being variables from the infinitesimal Lie algebra of the group” であること、点ごとに別々のゲージ不変性があること、ゲージ固定なしに有限の結果が出ることが分かっていたと書きます。係数が 1/g21/g^2 なので強結合展開(5-02)がすぐ見えたこと、J. Smit が格子ゲージ理論の定式化を進めており、Polyakov も独立に同じものを得ていたこと、Wegner(1971)の模型(2-09)にも触れています 既知。

02

リンク変数 — 辺に群の元を置く

間隔 aa の格子 aZ4a\mathbb Z^4(有限の体積では一辺 LL 点の周期格子)で、xx と x+aμ^x+a\hat\mu を結ぶ辺をリンクと呼びます。連続の理論でゲージ場は隣の点と枠を比べる道具でした(3-01)。格子では道具そのものを変数にし、各リンクに Ux,μ∈GU_{x,\mu}\in G を置いて「x+aμ^x+a\hat\mu の値を xx の枠へ運ぶ」と読みます。ゲージ変換は点ごとの Ω(x)∈G\Omega(x)\in G で次のように働きます。

Ux+aμ^, −μ=Ux,μ−1,Ux,μ′=Ω(x) Ux,μ Ω(x+aμ^)−1(1)U_{x+a\hat\mu,\,-\mu}=U_{x,\mu}^{-1},\qquad U'_{x,\mu}=\Omega(x)\,U_{x,\mu}\,\Omega(x+a\hat\mu)^{-1} \tag{1}

物質の場が ψ↦Ωψ\psi\mapsto\Omega\psi なら、差 Ux,μψ(x+aμ^)−ψ(x)U_{x,\mu}\psi(x+a\hat\mu)-\psi(x) は Ω(x)\Omega(x) だけで変わります(3-02 の鎖の四方向版)。滑らかな AA からは、辺に沿った平行移動(1-07)の逆元がリンクです。辺を nn 等分し、小さな回転を始点側から左に掛けます。

Ux,μ=lim⁡n→∞∏k=0n−1e−ighAμ(x+(k+12)hμ^)=exp⁡(−iga Aμ(x+a2μ^)+O(a3)),h=an(2)U_{x,\mu}=\lim_{n\to\infty}\prod_{k=0}^{n-1}e^{-ighA_\mu(x+(k+\frac12)h\hat\mu)}=\exp\bigl(-iga\,A_\mu(x+\tfrac a2\hat\mu)+O(a^3)\bigr),\qquad h=\tfrac an \tag{2}

(1) は 3-02 の変換則 A′=ΩAΩ−1−ig(∂Ω)Ω−1A'=\Omega A\Omega^{-1}-\tfrac ig(\partial\Omega)\Omega^{-1} を辺に沿って積み上げたものです 既知。例:U(1) なら U=e−iθU=e^{-i\theta} で、Ω(x)=eiα(x)\Omega(x)=e^{i\alpha(x)} なら (1) は θ↦θ+α(x+aμ^)−α(x)\theta\mapsto\theta+\alpha(x+a\hat\mu)-\alpha(x)(2-03 §03)。SU(2) なら U=u0+i u⋅σU=u_0+i\,\mathbf u\cdot\boldsymbol\sigma(u02+∣u∣2=1u_0^2+|\mathbf u|^2=1)で、各リンクは S3S^3 の一点、12tr U=u0\tfrac12\mathrm{tr}\,U=u_0 です。

周期格子のリンクは 4L44L^4 本で、配置の空間 G4L4G^{4L^4} は実 4(N2−1)L44(N^2-1)L^4 次元のコンパクトな多様体です(1-05)。ゲージ変換の自由度 GL4G^{L^4} はその四分の一で、連続の 4 成分からゲージの 1 成分を除く勘定と同じ割合です。

表 1 周期格子の大きさ 計算
LLリンクプラケットSU(3) の実変数
41,0241,5368,192
16262,144393,2162,097,152
324,194,3046,291,45633,554,432
03

プラケットと Wilson ループ — 閉じた道だけが残る

一本のリンクは両端の Ω\Omega に挟まれて変わりますが、二本を端でつなぐと、つないだ点の Ω−1Ω\Omega^{-1}\Omega が消えます。閉じた道を一周すると始点の Ω\Omega だけが両側に残ります。最小の閉じた道が一辺 aa の正方形、プラケットです。

UP=Ux,μ Ux+aμ^,ν Ux+aν^,μ−1 Ux,ν−1,UP′=Ω(x) UP Ω(x)−1(3)U_P=U_{x,\mu}\,U_{x+a\hat\mu,\nu}\,U_{x+a\hat\nu,\mu}^{-1}\,U_{x,\nu}^{-1},\qquad U'_P=\Omega(x)\,U_P\,\Omega(x)^{-1} \tag{3}

よって tr UP\mathrm{tr}\,U_P は、近似なしに、格子間隔や配置の粗さによらず不変です。一般の閉じた道 CC では、道の順に掛けた積のトレース

WC=1N tr∏ℓ∈CUℓ(4)W_C=\frac1N\,\mathrm{tr}\prod_{\ell\in C}U_\ell \tag{4}

を Wilson ループと呼びます。滑らかな場から (2) で作ると、格子の道が閉曲線に近づくにつれて連続の Wilson ループ(1-07 のホロノミーのトレース)に近づきます(Chatterjee 2018 §4)既知。長方形のループは閉じ込めの判定に使います(5-02・7-02)。掛ける順は効きます。同じ四本を Ux,μUx+aν^,μ−1Ux+aμ^,νUx,ν−1U_{x,\mu}U_{x+a\hat\nu,\mu}^{-1}U_{x+a\hat\mu,\nu}U_{x,\nu}^{-1} の順に掛けると、因子の間に Ω(x+aν^)−1Ω(x+aμ^)\Omega(x+a\hat\nu)^{-1}\Omega(x+a\hat\mu) などが挟まって消えません。U(1) では順は関係ありません(2-03)。

図 1 SU(2) の 5×4 点の小片。つまみ ss(ゲージ変換の強さ)を動かすと、辺の太さ(1−12tr Uℓ1-\tfrac12\mathrm{tr}\,U_\ell)は変わり、面の数(1−12tr UP1-\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P)は変わりません。「順を崩す」と面の数も動きます。

計算この図の数値はこの端末で計算した。表 2 と同じ配置・同じ式をブラウザで計算しています(JavaScript が無効なら表 2 が中身)。

表 2 図 1 の配置(辺 31 本・面 12 枚)での和
ss∑ℓ12tr Uℓ\sum_\ell\tfrac12\mathrm{tr}\,U_\ell∑P(1−12tr UP)\sum_P(1-\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P)順を崩した ∑P(1−12tr)\sum_P(1-\tfrac12\mathrm{tr})
027.00240.8499770.5719
0.517.52840.8499773.0662
10.65520.8499775.1220

計算四次元の一辺 4 点の周期格子で無作為な配置に無作為なゲージ変換を施すと、§04 の作用の変化は SU(2) で 2×10−132\times10^{-13}、SU(3) で 0 でした。リンクの対数(リー環の元)で差分 ∂μAν−∂νAμ\partial_\mu A_\nu-\partial_\nu A_\mu の二乗和を作ると、SU(2) で 34,707 が 35,659 に変わります。交換子を足しても、有限のゲージ変換では AA の変換則が非斉次((1) の下の −ig(∂Ω)Ω−1-\tfrac ig(\partial\Omega)\Omega^{-1} の項)なので、差分は厳密には不変になりません。寄り道の回想の「リー環の変数ではなく群の元」の意味です。

04

Wilson 作用 — 五つの性質

SW(U)=β∑P(1−1N Re tr UP),β=2Ng2(G=SU(N))(5)S_W(U)=\beta\sum_P\Bigl(1-\frac1N\,\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}\,U_P\Bigr),\qquad \beta=\frac{2N}{g^2}\quad(G=SU(N)) \tag{5}

和はすべてのプラケットを一枚ずつ取ります(周期格子で 6L46L^4 枚)。性質は五つです 既知。

  1. ゲージ不変:各項が (3) で変わらない。
  2. 実数:向きを逆にしても Re tr UP†\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}\,U_P^\dagger は同じ。
  3. 有界:固有値が絶対値 1 なので各項は 0 以上 2 以下。最大は SU(2) で 2(UP=−1U_P=-1)、SU(3) で 3/23/2(固有値が三つとも e2πi/3e^{2\pi i/3}、または三つとも e−2πi/3e^{-2\pi i/3})計算。
  4. 最小:SW=0S_W=0 はすべての UP=1U_P=1 のときに限る。純ゲージ Ω(x)Ω(x+aμ^)−1\Omega(x)\Omega(x+a\hat\mu)^{-1} がその例です。周期格子では、可換な元 VμV_\mu を方向ごとに一様に置いた配置もそうです。その一周の積 VμLV_\mu^L が 1 でなければ純ゲージではありません。純ゲージの配置では、一周の積は Ω(x)Ω(x)−1=1\Omega(x)\Omega(x)^{-1}=1 になるからです。
  5. 局所:各項は四本のリンクだけに依存する。

Chatterjee(2018)は β′∑PRe tr(I−UP)\beta'\sum_P\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}(I-U_P) と書くので β′=β/N\beta'=\beta/N です(6-02 の SU(2) の β\beta も同じ)。

05

古典的な連続極限 — β=2N/g2\beta=2N/g^2 の由来

滑らかな AA を (2) でリンクに写し、a→0a\to0 を見ます。指数関数の積を一つにまとめる Baker–Campbell–Hausdorff の公式 eXeY=eX+Y+12[X,Y]+⋯e^Xe^Y=e^{X+Y+\frac12[X,Y]+\cdots} で (3) を展開すると、プラケットの中心 cc で

UP=exp⁡(−iga2Fμν(c)+O(a3))(6)U_P=\exp\bigl(-iga^2F_{\mu\nu}(c)+O(a^3)\bigr) \tag{6}

です。向かい合う辺の AA の差が −iga2(∂μAν−∂νAμ)-iga^2(\partial_\mu A_\nu-\partial_\nu A_\mu) を、交換子が (−iga)2[Aμ,Aν](-iga)^2[A_\mu,A_\nu] を与え、合わせて場の強さになります(曲率=小さな輪を一周したずれ。1-07)。1-07 の記号との対応:1-07 の反エルミートな接続と曲率はこの章の −igA-igA・−igF-igF にあたり、1-07 の平行移動は始点から終点へ運ぶので、この章のリンクとプラケットはその逆元です。1-07 が Up≈exp⁡(−a2F)U_p\approx\exp(-a^2F) と書くのと (6) とで指数の符号が逆なのはこのためで、トレースの値は変わりません。エルミートな XX で Re tr e−iX=trcos⁡X=N−12tr X2+⋯\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}\,e^{-iX}=\mathrm{tr}\cos X=N-\tfrac12\mathrm{tr}\,X^2+\cdots なので

1−1N Re tr UP=g2a42N tr Fμν(c)2+O(a5)(7)1-\frac1N\,\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}\,U_P=\frac{g^2a^4}{2N}\,\mathrm{tr}\,F_{\mu\nu}(c)^2+O(a^5) \tag{7}

です。展開の中心をプラケットの中心に取ると、a5a^5 の項は向きの対称性で打ち消し合い、残る誤差は一枚あたり a6a^6 です 既知。a−4a^{-4} 枚を足すと相対誤差は a2a^2 で、Symanzik の改良(5-05)が消すのはこの項です。プラケットを点 xx と組 μ<ν\mu\lt\nu で数えて ∑xa4\sum_xa^4 を積分に置き換えると

SW≈βg22N∑μ<ν∫tr Fμν2 d4x=βg22N S(8)S_W\approx\frac{\beta g^2}{2N}\sum_{\mu\lt\nu}\int\mathrm{tr}\,F_{\mu\nu}^2\,d^4x=\frac{\beta g^2}{2N}\,S \tag{8}

です。連続の作用 SS に一致するのは β=2N/g2\beta=2N/g^2 のときで、これが (5) の β\beta の由来です 既知。Chatterjee(2018)§3 は同じ計算をして、四次元では古典的に β\beta が aa によらないこと、量子論では β\beta が log⁡(1/a)\log(1/a) のように増えるべきだと物理で信じられているが疑いもあり、“the question remains an open mathematical problem” であることを書きます 物理(5-05)。

規約の換算 — 一つの結合の五つの書き方

同じ結合 g2g^2 が、文献によって別の文字と別の規格化で書かれます。同じ条件が章ごとに違う数に見えるのはこのためです。この本の基準は (5) の Wilson の β=2N/g2\beta=2N/g^2 です(記号表 A-01 §06。g2g^2 を加えた六つの書き方と同じ数値例を表 7 に並べています)。他の書き方は、作用 (5) と項ごとに比べれば決まります。

β=2Ng2,βCh=βN=2g2,βSZZ=βN2,λ=g2N=2N2β=2βSZZ,α=g24π(8a)\beta=\frac{2N}{g^2},\qquad \beta_{\mathrm{Ch}}=\frac{\beta}{N}=\frac{2}{g^2},\qquad \beta_{\mathrm{SZZ}}=\frac{\beta}{N^2},\qquad \lambda=g^2N=\frac{2N^2}{\beta}=\frac{2}{\beta_{\mathrm{SZZ}}},\qquad \alpha=\frac{g^2}{4\pi} \tag{8a}

βCh\beta_{\mathrm{Ch}} は作用を βCh∑PRe tr(I−UP)\beta_{\mathrm{Ch}}\sum_P\mathrm{Re}\,\mathrm{tr}(I-U_P) と書く形(1/N1/N を付けない。6-10 の (3))、βSZZ\beta_{\mathrm{SZZ}} は作用の前の逆結合を NβSZZN\beta_{\mathrm{SZZ}} と書く 't Hooft の規約(Shen–Zhu–Zhu。5-04)、λ\lambda は大 NN の 't Hooft 結合(7-04)、α\alpha は物理で使う結合の強さです。作用の定数項の違いは規格化 ZZ で消え、測度を変えません。

表 4 規約の換算と数値例(Shen–Zhu–Zhu の条件は四次元、∣βSZZ∣<1/(16(d−1))=1/48|\beta_{\mathrm{SZZ}}|\lt1/(16(d-1))=1/48)計算
書き方β\beta からの換算SU(2)・β=2.5\beta=2.5SU(3)・β=6.0\beta=6.0SZZ の条件:SU(2)SZZ の条件:SU(3)
Wilson の β\beta(この本)2N/g22N/g^22.56.0β<0.0833\beta\lt0.0833β<0.1875\beta\lt0.1875
βCh\beta_{\mathrm{Ch}}(1/N1/N を付けない形)β/N\beta/N1.252.0<0.0417\lt0.0417<0.0625\lt0.0625
βSZZ\beta_{\mathrm{SZZ}}('t Hooft の規約)β/N2\beta/N^20.6250.6667<1/48=0.0208\lt1/48=0.0208<0.0208\lt0.0208
't Hooft 結合 λ\lambda2N2/β2N^2/\beta3.23.0λ>96\lambda\gt96λ>96\lambda\gt96
g2g^22N/β2N/\beta1.61.0g2>48g^2\gt48g2>32g^2\gt32
α=g2/4π\alpha=g^2/4\piN/(2πβ)N/(2\pi\beta)0.12730.0796α>3.820\alpha\gt3.820α>2.546\alpha\gt2.546

例:Shen–Zhu–Zhu の条件は、βSZZ\beta_{\mathrm{SZZ}} で書けば NN によらず 1/481/48、λ\lambda で書けば λ>96\lambda\gt96 で、Wilson の β\beta に直すと N2/48N^2/48 です。βSZZ\beta_{\mathrm{SZZ}} と λ\lambda では NN が消えるのが 't Hooft の規約の利点です。数値計算でよく使う SU(2) の β=2.5\beta=2.5 は α≈0.13\alpha\approx0.13、条件の端は α≈3.8\alpha\approx3.8 で、二つは約 30 倍離れています。換算はこの本の算術で、条件そのものは各文献の規格化のまま読むものです(5-04・5-09・6-10)。

一枚のプラケットで見る

SU(2) の定数の場 A1=c T1A_1=c\,T^1、A2=c T2A_2=c\,T^2 では微分の項が無く、F12=gc2T3F_{12}=gc^2T^3 は交換子だけから来ます(3-02 §04 の例 2)。リンクは e−iθσ1/2e^{-i\theta\sigma_1/2}、e−iθσ2/2e^{-i\theta\sigma_2/2}(θ=gac\theta=gac)、プラケットは群の交換子 U1U2U1−1U2−1U_1U_2U_1^{-1}U_2^{-1} です。§02 の u0+i u⋅σu_0+i\,\mathbf u\cdot\boldsymbol\sigma の形で掛けます。パウリ行列の積 σjσk=δjk+iϵjklσl\sigma_j\sigma_k=\delta_{jk}+i\epsilon_{jkl}\sigma_l から

(a0+i a⋅σ)(b0+i b⋅σ)=a0b0−a⋅b+i (a0b+b0a−a×b)⋅σ(a_0+i\,\mathbf a\cdot\boldsymbol\sigma)(b_0+i\,\mathbf b\cdot\boldsymbol\sigma)=a_0b_0-\mathbf a\cdot\mathbf b+i\,(a_0\mathbf b+b_0\mathbf a-\mathbf a\times\mathbf b)\cdot\boldsymbol\sigma

です。c=cos⁡θ2c=\cos\frac\theta2、s=sin⁡θ2s=\sin\frac\theta2 と置くと U1=(c; −s,0,0)U_1=(c;\,-s,0,0)、U2=(c; 0,−s,0)U_2=(c;\,0,-s,0)(u0u_0 と u\mathbf u を並べた書き方)で、U1U2=(c2; −cs,−cs,−s2)U_1U_2=(c^2;\,-cs,-cs,-s^2)、U1−1U2−1=(U2U1)−1=(c2; cs,cs,−s2)U_1^{-1}U_2^{-1}=(U_2U_1)^{-1}=(c^2;\,cs,cs,-s^2) です。二つを掛けた u0u_0 が 12tr UP\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P で、

12tr UP=c4−(−c2s2−c2s2+s4)=(c2+s2)2−2s4=1−2sin⁡4θ2\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P=c^4-\bigl(-c^2s^2-c^2s^2+s^4\bigr)=(c^2+s^2)^2-2s^4=1-2\sin^4\frac\theta2

となり、次の閉じた形が出ます。

1−12tr UP=2sin⁡4θ2,g2a42N tr F122=θ48(9)1-\tfrac12\mathrm{tr}\,U_P=2\sin^4\frac\theta2,\qquad \frac{g^2a^4}{2N}\,\mathrm{tr}\,F_{12}^2=\frac{\theta^4}{8} \tag{9}

小さい θ\theta では比が 1−θ2/6+⋯1-\theta^2/6+\cdots で、相対誤差は a2a^2 に比例します。大きい θ\theta では格子の値は 2 を超えず、θ=2π\theta=2\pi で 0 に戻ります。リンクは場を e−igaAe^{-igaA} の形でしか見ないので、強すぎる場と弱い場を区別しません。この有界性が §06 で積分が有限になる理由の一つです。

図 2 一枚のプラケット。実線が格子の 2sin⁡4(θ/2)2\sin^4(\theta/2)、破線が連続の θ4/8\theta^4/8、点線が上限 2。つまみで θ=gac\theta=gac(場を固定すれば aa に比例)を動かすと、二つの点と比が変わります。

計算この図の数値はこの端末で計算した。曲線は (9)(行列の計算との差 2×10−162\times10^{-16} 以下)。JavaScript が無効なら:比(格子/連続)は θ=0.1, 0.5, 1, 2\theta=0.1,\,0.5,\,1,\,2 で 0.998・0.959・0.845・0.501、格子の値は θ=π\theta=\pi で最大 2、2π2\pi で 0 です。

四次元の滑らかな場で見る

トーラス [0,1)4[0,1)^4 の滑らかな SU(2) の場(8 つの波数の三角関数の和、g=1g=1、β=4\beta=4)で比べます。リンクは (2) を n=16n=16 で打ち切り、連続の作用は三角多項式なので有限個の点の和で厳密に積分しました(S=184.2275S=184.2275)。

表 3 格子間隔 a=1/La=1/L と Wilson 作用 計算
LLSWS_W(SW−S)/S(S_W-S)/S同じ値 /a2/a^2
4134.502−0.2699−4.319
8170.242−0.07592−4.859
16180.618−0.01959−5.016
32183.318−0.004938−5.057

差は a2a^2 に比例し、係数はこの場で −5.06 付近です(値は場による)。nn を 8・16・32 と変えた SWS_W の変化は L=8L=8 で 0.03・0.008 です。(6) の ∥UP−e−iga2F(c)∥/a2\|U_P-e^{-iga^2F(c)}\|/a^2 は a=1/8a=1/8 から 1/641/64 で 0.190・0.119・0.065・0.034 と、aa を半分にするたびにほぼ半分になり(比は 1.6 から 1.9 へ)、aa に比例して縮みます。交換子の符号を逆にすると 5〜6.5 のままでした 計算。

06

格子の上の測度 — ゲージ固定が要らない

有限の格子の上の量子論は、次の確率測度で定まります(1-08 §01)。

dμβ(U)=1Z e−SW(U)∏ℓdUℓ,Z=∫e−SW(U)∏ℓdUℓ(10)d\mu_\beta(U)=\frac1Z\,e^{-S_W(U)}\prod_\ell dU_\ell,\qquad Z=\int e^{-S_W(U)}\prod_\ell dU_\ell \tag{10}

dUℓdU_\ell は GG の Haar 測度(左右どちらから掛けても変わらない重さ 1 の測度。SU(2) では S3S^3 の一様分布)です。有限である:0<e−SW≤10\lt e^{-S_W}\le1 は連続で範囲はコンパクトなので 0<Z≤10\lt Z\le1、§04 の有界性から Z≥e−12βL4Z\ge e^{-12\beta L^4} も出ます(6-10 の (3))既知。一辺 4 点の SU(3) なら実 8,192 次元の上のふつうの多重積分です。

ゲージ固定が要らない:Haar 測度は左右の掛け算で変わらないので、(1) で配置を移しても ∏dUℓ\prod dU_\ell も SWS_W も変わらず、⟨f⟩=⟨f∘Ω⟩\langle f\rangle=\langle f\circ\Omega\rangle です。連続では無限大の体積の軌道から代表を選ぶゲージ固定が要りましたが(4-08・3-04)、格子ではゲージ変換の全体 GL4G^{L^4} がコンパクトで重さ 1 なので、重複は平均されるだけです。要旨の「ゲージ固定の項を不要にする」はこのことです 既知。

帰結が二つあります。(i) 一般の ff について、⟨f⟩\langle f\rangle はゲージ変換で平均した ff の期待値に等しくなります。特に、ゲージ変換で自明でない形に変わる量(一本のリンク UℓU_\ell やその成分、tr Uℓ\mathrm{tr}\,U_\ell など)は、Haar 平均で打ち消されて期待値が 0 です(7-02 の寄り道。無限体積でも保たれるのが Elitzur 1975 の定理)。ゲージ不変でない量がすべて 0 になるわけではなく、∣tr Uℓ∣2|\mathrm{tr}\,U_\ell|^2 の期待値は正です。(ii) 木(閉路を含まないリンクの集合)の上のリンクは 1 にそろえてよい(6-02 §02)。観測量の典型は Wilson ループと、離れた二つのループの相関です。相関の減る速さが格子の上の質量で(4-11・5-09)、Chatterjee(2018)§5 の Problem 5.1 はこれを問います。

07

残るもの、壊れるもの — 正則化の選び方

無限大を避ける工夫(正則化)は理論の一部を変え、何を残すかで後の仕事が決まります。Wilson の格子では、ゲージ不変性は各 aa で厳密に残り、回転と平行移動は 90° の回転と格子間隔ずつの移動だけが残ります(連続の対称性の回復は極限で示すこと。6-10)。反射正値性は成り立ち(Osterwalder–Seiler 1978。5-03)、位相電荷(3-05)はそのままでは定まりません。

問題文(JW §6.5)は反射正値性が Wilson の近似で成り立つことを “a major advantage” と呼びます 既知。ハミルトニアンとヒルベルト空間を作る鍵だからです(4-10)。反対に、連続の運動量の切断はゲージ不変性を壊し、相殺項で戻します(6-07 §06)。JW §6.5 は、反射正値性が次元正則化や Pauli–Villars などの正則化で失われた場合、それを回復する方法は少ない、とも書きます 既知。これを根拠に、三つ(ゲージ不変性・反射正値性・連続の回転)をすべて保つ正則化は、探した範囲では見当たりません(この本の整理。紫外の制御を加えて四つで数える言い方は 6-10 §03)。

Lüscher(1982)の要旨は、作用の密度が小さい四次元の超立方格子の非可換ゲージ場が “an integer topological charge Q, which is invariant under continuous deformations of the field” を持つ、と述べます 既知。この QQ は古典的な連続極限で Chern 数(3-05)に戻るとされます。(この章の補足:条件が無ければ SU(N)リンク数SU(N)^{\text{リンク数}} は連結なので、連続で整数値の量は定数しかありません。)作用も Wilson の形に限らず、熱核の作用(Villain 型。6-02)や、1×21\times2 の長方形を足して表 3 の a2a^2 の差を消す改良作用(Symanzik の改良。5-05)があります。どれでも同じ連続極限に着くと考えるのが普遍性です 物理。

08

第 5 部の地図 — 二つの極限

有限の格子の理論は (10) で定まりました。問題文の理論には、L→∞L\to\infty と a→0a\to0(四次元では β→∞\beta\to\infty と組にすると考えられている 物理)の二つの極限が要ります。順序は、まず β\beta(つまり aa)を固定して L→∞L\to\infty を取り、そのあと a→0a\to0 です。Chatterjee(2018)§5 の Problem 5.1 も、固定した β\beta での無限体積の極限を出発点にしています 既知。一つ目についてさえ、Chatterjee(2018)§3 は、無限体積の極限の一意性は二次元より上の大きい β\beta で一般には分かっていないと書きます 既知。第 5 部の続きが分担します。小さい β\beta の展開は 5-02、ハミルトニアンは 5-03、強結合側の無限体積は 5-04、β→∞\beta\to\infty と a(β)a(\beta) は 5-05、数値積分は 5-07・5-08、極限で何を固定するかは 5-09 です。二つの極限の存在とその質量ギャップについて、この章は何も示していません。


この章が言えている範囲

事項言えている言えていない
定義とゲージ不変性・測度の有限性各格子間隔で厳密(代数の恒等式・コンパクト性)既知。数値でも確認 計算無限体積の極限の一意性(大きい β\beta で一般には未知)
古典的な連続極限 (6)〜(8)形式的な展開と β=2N/g2\beta=2N/g^2 既知。一つの場で差が a2a^2 に比例 計算一般の場の誤差評価。量子論の連続極限(未解決)
反射正値性・位相電荷文献の主張の紹介証明(5-03・3-05)
質量ギャップ—格子の上でも連続でも、この章は何も示していない

出典と再現

もの種別出典・道具
§01 の要旨/寄り道の回想一次資料(1974 年は要旨のみ確認、2005 年は本文を確認)K. G. Wilson, “Confinement of Quarks”, Phys. Rev. D 10 (1974) 2445–2459/“The Origins of Lattice Gauge Theory”, Nucl. Phys. B Proc. Suppl. 140 (2005) 3–19, arXiv:hep-lat/0412043
有限次元の積分・二つの極限・反射正値性の引用(正則化で失われる場合を含む)一次資料(本文を確認)A. Jaffe, E. Witten, “Quantum Yang–Mills Theory”(Clay の公式問題説明)§6.5
β′\beta'・展開の計算・log⁡(1/a)\log(1/a)・Wilson ループの近似・一意性・Problem 5.1一次資料(本文を確認)S. Chatterjee, “Yang–Mills for probabilists”, arXiv:1803.01950 (2018) §3–§5
位相電荷一次資料(要旨を確認。Chern 数との一致は本文未読)M. Lüscher, “Topology of lattice gauge fields”, Commun. Math. Phys. 85 (1982) 39–48
反射正値性・Wegner の模型・Elitzur の定理書誌のみ(Crossref で確認)K. Osterwalder, E. Seiler, Ann. Phys. 110 (1978) 440–471/F. J. Wegner, J. Math. Phys. 12 (1971) 2259–2272/S. Elitzur, Phys. Rev. D 12 (1975) 3978–3982
表 4・(8a)この本の算術(条件は各文献の規格化のまま)H. Shen, R. Zhu, X. Zhu, Comm. Math. Phys. 400 (2023) 805–851(arXiv:2204.12737 の要旨。規格化の読みは 5-04)
表 1〜3・図 1・図 2・本文の数値この端末で計算Python 3.12・NumPy 1.26・SciPy 1.11。gauge.py(表 1・表 2・§03)、plaquette.py((9)・SU(3) の 3/2)、continuum.py(表 3・(6)。約 110 秒)。図は同じ式を素の JavaScript で計算

次に読む章:5-02 強結合展開(小さい β\beta で (10) を展開し、面積則を見る)。

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改訂 2026-10-01:初版。