computo ergo sum

2026-10-09 · chapter ヤン–ミルズと質量ギャップ第 11 部 今後の考察保存が壊れる長さ・座標・二次元の試験台 · Kiichi, Shiori and Rin

この本の全体 目次と読む順
  1. 第 0 部 入口 — この本の読み方
  2. 0-01 この本の読み方
  3. 0-02 一枚の絵
  4. 0-03 問題文を一語ずつ読む
  5. 0-04 数学の四次元と物理の四次元
  6. 第 1 部 数学の準備
  7. 1-01 ベクトル空間と線形写像
  8. 1-02 群とは何か
  9. 1-03 リー群とリー環
  10. 1-04 SU(2) と SU(3)
  11. 1-05 多様体と接空間
  12. 1-06 微分形式と外微分
  13. 1-07 ベクトル束と接続
  14. 1-08 確率と測度
  15. 1-09 無限次元の確率
  16. 1-10 ヒルベルト空間と自己共役作用素
  17. 1-11 フーリエ解析と分布
  18. 1-12 寄り道:四次元でだけ起きること
  19. 第 2 部 物理の準備
  20. 2-01 ラグランジアンと作用
  21. 2-02 場という考え
  22. 2-03 電磁気学はゲージ理論である
  23. 2-04 特殊相対論と時空
  24. 2-05 量子力学の骨
  25. 2-06 調和振動子と生成消滅
  26. 2-07 経路積分の考え方
  27. 2-08 統計力学と相転移
  28. 2-09 寄り道:イジング模型で見るギャップと相関長
  29. 2-10 緩和の時間と動的指数 z
  30. 第 3 部 ヤン–ミルズ理論(古典)
  31. 3-01 ゲージ原理
  32. 3-02 非可換ゲージ場
  33. 3-03 作用と方程式
  34. 3-04 幾何としてのゲージ理論
  35. 3-05 インスタントンと位相
  36. 3-06 寄り道:Donaldson とエキゾチック R⁴
  37. 3-07 標準模型の中のヤン–ミルズ
  38. 第 4 部 量子化
  39. 4-01 正準量子化とハミルトニアン
  40. 4-02 経路積分とユークリッド化
  41. 4-03 摂動論と Feynman ダイアグラム
  42. 4-04 発散と繰り込み
  43. 4-05 発散の代数
  44. 4-06 漸近自由
  45. 4-07 次元転移と Λ
  46. 4-08 ゲージ固定と Faddeev–Popov
  47. 4-09 場の量子論の公理
  48. 4-10 Osterwalder–Schrader の公理と再構成
  49. 4-11 質量ギャップの定義
  50. 4-12 寄り道:摂動級数は発散する
  51. 第 5 部 格子ゲージ理論
  52. 5-01 Wilson の格子
  53. 5-02 強結合展開
  54. 5-03 反射正値性と転送行列
  55. 5-04 無限体積極限とクラスター展開
  56. 5-05 弱結合と連続極限
  57. 5-06 U(1) と非可換の違い
  58. 5-07 モンテカルロ法
  59. 5-08 グルーボールと弦張力の測定
  60. 5-09 何を固定して極限を取るか
  61. 5-10 有限群の格子ゲージ理論
  62. 5-11 寄り道:Bakry–Émery と一リンク積分
  63. 第 6 部 構成的場の理論
  64. 6-01 構成的場の理論とは
  65. 6-02 二次元の可解性とヤン–ミルズ測度
  66. 6-03 スカラー場の構成
  67. 6-04 クラスター展開
  68. 6-05 繰り込み群の段の列
  69. 6-06 三次元ヤン–ミルズの紫外安定性
  70. 6-07 四次元
  71. 6-08 四次元の φ⁴ の自明性
  72. 6-09 確率量子化と正則性構造
  73. 6-10 四次元で止まる場所
  74. 6-11 発散以外の障害
  75. 6-12 寄り道:「1/0 に記号を与えれば」
  76. 第 7 部 物理の側から
  77. 7-01 物理はどう見ているか
  78. 7-02 閉じ込めの機構
  79. 7-03 弦の絵
  80. 7-04 大 N
  81. 7-05 ひも理論と余剰次元
  82. 7-06 余剰次元が見えなくなる仕組み
  83. 7-07 ゲージ場はどこから来るか
  84. 7-08 ホログラフィー
  85. 7-09 質量ギャップが幾何になる
  86. 7-10 四次元に戻す
  87. 7-11 超対称と Seiberg–Witten
  88. 7-12 等価原理に当たる一文
  89. 7-13 物理の掘り方が数学と離れる場所
  90. 第 8 部 二つの言葉の辞書 — 物理の視点と数学の視点
  91. 8-01 辞書の読み方
  92. 8-02 辞書 A
  93. 8-03 辞書 B
  94. 8-04 辞書 C
  95. 8-05 私たちの仮定の物理側の対応
  96. 第 9 部 現在地と課題
  97. 9-01 世界はどこまで来ているか
  98. 9-02 二つの掘り方の切れ目
  99. 9-03 新しい概念の候補
  100. 9-04 課題の一覧
  101. 9-05 よくある誤解
  102. 第 10 部 質量ギャップの証明へ向けて — 階段の一段目を組む
  103. 10-00 入口 — 階段と、酔歩・物差し・時計
  104. 10-01 構成の筋と仮定 H
  105. 10-02 四次元格子で試した道と壁
  106. 10-03 階段の四段 — なぜ 0+1 次元から始めるか
  107. 10-04 二重井戸の経路の測度とキンク
  108. 10-05 一段目の言明 — 四条件と命題 4.5
  109. 10-06 (H1) 相の中の局所 Poincaré
  110. 10-07 (H2) の地図 — 七つの道筋と環の継ぎ目
  111. 10-08 計算機援用とは何か — 窓の中の鎖の条件
  112. 10-09 区画の枠組みと道筋 5 の三本の筋
  113. 10-10 迂回策の一覧 — 壊れ方の型
  114. 10-11 (H3)(H4) と芯の定数
  115. 10-12 統合表と依存グラフ
  116. 10-13 Lean の言明と機械検査の限界
  117. 10-14 突き合わせ — 記録の数と既知の数
  118. 10-15 残件と費用 — 定理までの距離
  119. 10-16 主張しないこと
  120. 10-17 ひらめきと小さな問い
  121. 第 11 部 今後の考察 — 仮定 H の先と、別の見方
  122. 11-00 今後の考察 — 入口
  123. 11-01 H を妨げる一つの形 — ほぼ保存される大域の量
  124. 11-02 物差しと座標を選び直す — 保存が壊れる長さ
  125. 11-03 区画の H と局所の H
  126. 11-04 片側の橋はどの H を要るか
  127. 11-05 時間を連続にする — Hamiltonian 格子と真空の測度
  128. 11-06 凸性の代わりに稀さで払う — 群の上の繰り込みと対数 Sobolev
  129. 11-07 四次元だからこそ — 無次元の結合と位相
  130. 11-08 問いと、主張しないこと
  131. 11-A1 第 11 部の記号の対応表
  132. 付録
  133. A-01 記号表
  134. A-02 用語集
  135. A-03 文献案内
  136. A-04 Lean と機械検査
  137. A-05 この本の作り方
  138. A-06 仮定の索引

物差しと座標を選び直す — 保存が壊れる長さ

この章で分かること — 仮定 H は緩和の時間 CPC_P を一つの長さ ξ\xi の二乗と比べる文でした。その ξ\xi の役をしうる物差しを三つに分けます:静的な相関長、保存が壊れる長さ ℓ∗\ell_*、大域の量が一つ動く時間。同じ平衡の測度でも、どの座標で動かすか(Dirichlet 形式の選び方)で H の真偽が変わることを、階層格子で見ます(木の座標では CP=1/βC_P=1/\beta、リンクの座標では一辺の二乗)。二次元 U(1)U(1) の帯で保存が壊れる長さを五点で測った数が、静的な長さと比例しないこと、それが位相電荷の一歩と同じ巻き付きから来ること、緩和の率を「生の率」と「静的な揺らぎ」に分けると紙の予想が落としていた因子が見えることを述べます。最後に、比べる相手を max⁡(ξ2, 大域の量が一つ動く時間)\max(\xi^2,\ \text{大域の量が一つ動く時間}) に置く直し方の候補と、二次元 CPN−1CP^{N-1} の試験台で位相電荷の凍結は NN で割れ、局所の量の比は割れなかったこと(条件つき)を並べます。

前提となる章 — 11-01(型・(4)〜(7) の二つの勘定・表 1 の (c))・10-01 §05(仮定 H の (13) と位相の区画の注)・10-01 §07(記帳の長さ ξRG\xi_{\rm RG} と対数の因子)・2-10 の寄り道(保存する力学)・2-10 の「定数のほかの違い」(変数の取り方)。記号は 11-A1 にまとめてあります。

先に言うこと — 水準は〔三〕です。この章の数は、階層格子の Gauss 近似と、二次元の模型(U(1)U(1) の帯・CPN−1CP^{N-1})の数です。二次元の数は四次元のヤン–ミルズについて何も含意しません。「比べる相手を直す」は候補の言い直しで、どの模型でも示していません 見。この章は質量ギャップも、仮定 H の真偽も示しません。

この章の順序
  1. 三つの物差し — 静的な相関長・保存が壊れる長さ・大域の量が一つ動く時間((1)(2))
  2. 座標を選び直す — 木の座標とリンクの座標、流束の保存(表 1・(3)〜(5))
  3. 二次元 U(1)U(1) の帯 — 保存が壊れる長さを五点で(表 2・(6))
  4. 同じ巻き付きの二つの顔 — 流束の双極子と位相電荷((7))
  5. 生の率と静的な揺らぎ — 紙の予想が落としていた因子((8)(9))
  6. 比べる相手を直す — max⁡(ξ2,τglob)\max(\xi^2,\tau_{\rm glob})((10))
  7. 二次元 CPN−1CP^{N-1} の試験台 — 凍結は NN で割れ、局所の比は割れない(表 3・表 4)
  8. 言えないこと
  9. 五分類の表と依存グラフ — 表 5

01

三つの物差し — H の ξ\xi は何の長さか

仮定 H は冪の文 lim⁡ln⁡CP/ln⁡ξ=2\lim\ln C_P/\ln\xi=2(10-01 の (13))で、緩和の時間 CPC_P を一つの長さ ξ\xi の二乗と比べます。第 10 部はこの ξ\xi を相関長 1/mlat1/m_{\rm lat} とし、その代わりに記帳の長さ ξRG\xi_{\rm RG} を使いました(10-01 §07)。ところが 11-01 の型では、遅さを決めるのは相関長ではなく「大域の量 QQ を壊す出来事の尺度」でした。そこで、比べる相手の候補を三つに分けておきます。

(a) 静的な相関長 ξ\xi。平衡の測度だけで決まる、二点の相関が減る長さです。四次元では ξ=1/mlat\xi=1/m_{\rm lat}。二次元の U(1)U(1) の帯では、帯の一行が軸ゲージで一次元の回転子の鎖になり、Wilson ループが面積で減る長さ(弦張力の逆数)

ξXY=−1ln⁡(I1(β)/I0(β)) ≈ 2β(β が大きいとき)(1)\xi_{XY}=-\frac{1}{\ln\bigl(I_1(\beta)/I_0(\beta)\bigr)}\ \approx\ 2\beta\qquad(\beta\ \text{が大きいとき}) \tag{1}

がこれに当たります(IνI_\nu は変形 Bessel 関数。式は標準の計算で、この本では原典を確かめていません 仮)。

(b) 保存が壊れる長さ ℓ∗\ell_*。部分領域 RR の中の大域の量(電荷) QRQ_R は、二つの道で変わります。境界を通って流れ出る輸送の道(時間は R2R^2 の程度)と、領域の中で保存が破れる道(転位・巻き付き)です。二つが釣り合う長さが ℓ∗\ell_* です。11-01 の (7) の交差の長さ R∗R_* は、その静的な版でした。測度だけの量で書く候補の定義は

S:=sup⁡RVar⁡(QR)E(QR),ℓ∗:=inf⁡{R: Var⁡(QR)E(QR) ≥ S2}(S=∞ なら ℓ∗=∞)(2)S:=\sup_R\frac{\operatorname{Var}(Q_R)}{\mathcal E(Q_R)},\qquad \ell_*:=\inf\Bigl\{R:\ \frac{\operatorname{Var}(Q_R)}{\mathcal E(Q_R)}\ \ge\ \frac S2\Bigr\}\quad(S=\infty\ \text{なら}\ \ell_*=\infty) \tag{2}

です 見。11-01 の (7) の見積もり Var⁡/E≈χtR2/(hR2+dλW)\operatorname{Var}/\mathcal E\approx\chi_tR^2/(hR^2+d\lambda_W) を入れると S=χt/hS=\chi_t/h で、半分に届くのは hR2=dλWhR^2=d\lambda_W のとき、すなわち ℓ∗=R∗\ell_*=R_* です 仮((7) の見積もりの上)。保存が破れない(h=0h=0)なら S=∞S=\infty で ℓ∗=∞\ell_*=\infty となり、後の §02 の Gauss 近似の層の流束(保存がちょうど成り立つ)と合います。正確には、比を R2R^2 と比べる「Var⁡/E≤KR2\operatorname{Var}/\mathcal E\le KR^2 となる RR の上限」という形の定義は、(7) の見積もりでは比を R2R^2 で割った量が RR について減るので、条件を満たす RR の集合は上に開いた半直線か空になり、上限は無限か定まらず、長さを決めません。(2) は飽和の値の半分で切ることでこれを避けています。

(c) 大域の量が一つ動く時間 τglob\tau_{\rm glob}。長さではなく時間です。周期の箱の位相電荷 QQ の積分自己相関時間 τint(Q)\tau_{\rm int}(Q) がその代表で、可逆な力学なら τint(Q)≤CP\tau_{\rm int}(Q)\le C_P(11-01 の (1))です。

三つは同じ模型の中で別の値を取りえます。0+1 次元の二重井戸では、遅い量(キンクの数)と相関長が同じキンクから生まれ、三つは対数の差しか持ちません(11-01 表 3)。§03 の二次元の帯では、(a) は β\beta について一次、(b)(c) は指数で伸び、三つが離れていきます。H がどの物差しの文かは、模型を決めても自動では決まりません。

この節が言えている範囲:(2) は定義の候補で、四次元の ℓ∗\ell_* の値はこの本にありません。(1) の ξXY\xi_{XY} は帯の静的な長さとして使うだけで、四次元の相関長の代わりにはなりません。

02

座標を選び直す — 木の座標とリンクの座標

Poincaré 定数 CP=sup⁡Var⁡(f)/E(f)C_P=\sup\operatorname{Var}(f)/\mathcal E(f) の分母は Dirichlet 形式で、どの変数の勾配で測るかを決めないと定まりません。変数を定数倍に付け替えると CPC_P が定数倍変わることは第 2 部で見ました(2-10 の「定数のほかの違い」:リンクの角で測るか場で測るかで β\beta 倍)。この節では、座標の選び方で CPC_P の伸び方の型が変わる例を置きます。

舞台。階層格子は、格子を入れ子の箱に置き換えて繰り込みの一段が書き下せるようにした格子です。ゲージ場では Ito(1984)が、Migdal–Kadanoff の近似の再帰がちょうど成り立つ三次元の格子を作り、高い次元への延長は読者に委ねると書いています 典。この本は二倍ずつ粗くする四次元の版を自分で定め(各層が一辺 L=2NL=2^N の二次元の周期の格子で、水準 rr のボンドは 4r4^r 枚の層で同一視される)、その上の Gauss 近似(U(1)U(1)、または SU(2)SU(2) の Lie 環の一成分への線形化)だけを扱います 仮(四次元の構成はこの本の延長)。

木の座標。プラケットの値(節点のホロノミー)を変数に取ると、Gauss 近似では配位の空間は線形部分空間 SS で、平衡の測度は SS の上の密度 e−β∣x∣2/2e^{-\beta|x|^2/2}、Langevin のポテンシャルの Hesse 行列は SS の上で βI\beta I です。

木の座標(Gauss 近似):λ1=β,CP=1β(全ての段数 N)(3)\text{木の座標(Gauss 近似)}:\qquad \lambda_1=\beta,\qquad C_P=\frac1\beta\qquad(\text{全ての段数}\ N) \tag{3}

初 証明。単位の計量の Ornstein–Uhlenbeck 過程で、ドリフトの行列が βI\beta I なので、生成作用素の隙間は β\beta です。∎ Lean HierLink.tree_no_decay(束 LatticeGaugeHierarchicalLink。仮定:0<β0\lt\beta。比が 1 であることの算術だけ)。段数を増やしても、つまり格子をどれだけ大きくしても、この座標では緩和は遅くなりません。非可換の流れで相関長が伸びても粗い水準は Haar に近く CP=O(1)C_P=O(1) のまま、と見込まれ 見、木の座標では H は偽か空虚です。

リンクの座標。第 10 部の H が名指すのはリンク変数の Langevin です(10-01 §04)。Gauss 近似のリンクの生成作用素は β DΠD∗\beta\,D\Pi D^*(DD はリンクからプラケットへの外微分、Π\Pi は同一視の射影)で、その最小の正の固有値は

λmin⁡(N)=4sin⁡2π2N+1,4Nλmin⁡(N) ⟶ π2(N→∞)(4)\lambda_{\min}(N)=4\sin^2\frac{\pi}{2^{N+1}},\qquad 4^N\lambda_{\min}(N)\ \longrightarrow\ \pi^2\qquad(N\to\infty) \tag{4}

です 初(紙:層の関数を階層の射影で区画に割ると、区画 kk のブロックの作用素は一辺 2k+12^{k+1} の二次元の双対格子の Neumann Laplacian になり、最小は区画 k=N−1k=N-1 の一辺 2N2^N の値)読(N≤2N\le2 で直接の全スペクトル、N=3,4N=3,4 で区画の別の実装と一致)。生成作用素の隙間は βλmin⁡\beta\lambda_{\min} で、一辺の二乗に反比例して小さくなります。Lean HierLink.lam_le(仮定なし:4sin⁡2(π/2N+1)≤π2/4N4\sin^2(\pi/2^{N+1})\le\pi^2/4^N。遅さの向きの上界で、λmin⁡\lambda_{\min} がこの式に等しいことは Lean の外)・HierLink.measured_scaled(測った λmin⁡(4)\lambda_{\min}(4) の区間を仮定に 44λmin⁡∈(9.83,9.84)4^4\lambda_{\min}\in(9.83,9.84))。

表 1 座標とギャップ(Gauss 近似・U(1)U(1) の一成分・この本の四次元の延長。ギャップは β\beta で割った値)
NN一辺 L=2NL=2^N木の座標リンクの座標(原格子の計量)4Nλmin⁡4^N\lambda_{\min}リンクの座標(類ごとの計量)四次元の原格子のゲージ商層を切り離した対照 4sin⁡2(π/L)4\sin^2(\pi/L)
1212.0000008.00002.0000002.00004
2410.58578649.37260.87689440.58578642
3810.15224099.74340.2575235—0.5858
41610.03842949.83790.0667663—0.1522

表 1 の札:木の座標の列は (3) で 初。リンクの座標(原格子の計量)は (4) の閉じた式と計算の一致 初読。類ごとの計量(同一視したボンドを一つの変数として動かす)は計算だけ 読 で、原格子の計量の 1.0〜1.74 倍です。四次元の原格子のゲージ商は N≤2N\le2 で原格子の計量と 10−910^{-9} まで一致 読。最小の固有ベクトルは、全ての NN で同じ区画(層の四つの最上位の組の対比)に載っています 読。

遅さの出所は流束の保存。リンクを動かすと、プラケットの値(流束)は隣どうしで受け渡されるだけです。

ddtF=d(ddtA),∑p∈ブロックFp=0(境のボンドが止まっているとき、Stokes)(5)\frac{d}{dt}F=d\Bigl(\frac{d}{dt}A\Bigr),\qquad \sum_{p\in\text{ブロック}}F_p=0\quad(\text{境のボンドが止まっているとき、Stokes}) \tag{5}

流束のむらは拡散でしか均されず、一辺の二乗の時間がかかります(第 2 部の保存する力学=model B の型、2-10 の寄り道)。決め手は表 1 の最後の列です。層を切り離して全てのボンドを層ごとの独立な変数にすると、静的にはプラケットはほぼ独立(総和の拘束だけ)で相関の長さは 0 なのに、最小の固有値は 4sin⁡2(π/L)4\sin^2(\pi/L) で同じ L−2L^{-2} の型が残ります 初。したがってこの遅さは相関長から来ていません。Gauss 近似のプラケットの静的な相関は −β−1R−4-\beta^{-1}R^{-4} の程度の質量の無い減り方で、β\beta は流れず(四次元で結合が無次元であることの Gauss 近似での姿、11-07)、相関長は体積で切られるだけです 初。

帰結。仮定 H は測度だけの文ではなく、(測度・Dirichlet 形式)の組の文です 見。木の座標とリンクの座標は同じ平衡の測度を持つのに、前者では CPC_P が段数に依らず、後者では一辺の二乗で伸びます。第 2 部の「座標で CPC_P が定数倍変わる」は伸び方の冪を変えませんでしたが、ここでは冪そのもの(N0N^0 と 4N4^N)が変わります。第 10 部の H はリンク変数の Langevin を名指しているので、この点は既に満たしています。熱浴や過緩和の数値をリンクの Langevin の CPC_P に読み替えるのは仮定です(2-10 §「熱浴と Langevin を同一視しない」)。そしてリンクの座標でも、Gauss 近似では保存がちょうど成り立つので (2) の ℓ∗\ell_* は無限で、「CP∝L2C_P\propto L^2」と相関長を比べることには意味がありません。比べるのは、群がコンパクトであることや非可換であることが流束の保存をどの長さで壊すか、という Gauss 近似の外の量です。次の節はその最初の測りです。

この節が言えている範囲:階層模型は平行移動と回転の不変性を欠き、四次元のヤン–ミルズに何も含意しません。四次元の構成は原典の三次元の構成のこの本の延長です。数は Gauss 近似の数で、N≤4N\le4 です。

03

二次元 U(1)U(1) の帯 — 保存が壊れる長さを五点で

模型。前節の層の一枚を細い帯に切り出します。プラケット (x,y)(x,y)、x=0,…,M−1x=0,\dots,M-1、y=0,1y=0,1(幅 W=2W=2)、外周のリンクは全て角 0 に止め、内部のリンクを作用 S=−β∑pcos⁡φpS=-\beta\sum_p\cos\varphi_p の Langevin dθℓ=−∂ℓS dt+2 dBℓd\theta_\ell=-\partial_\ell S\,dt+\sqrt2\,dB_\ell で動かします(単位の計量)。内部の頂点のゲージ変換はプラケットの角 φp\varphi_p を変えないので、ゲージ不変な関数の上ではリンクの生成作用素は φ\varphi の上の拡散に落ち、その計量はプラケットの双対グラフの Neumann Laplacian です 初。平衡の測度はプラケットごとに独立な eβcos⁡φe^{\beta\cos\varphi} を ∑pφp≡0 (mod 2π)\sum_p\varphi_p\equiv0\ (\mathrm{mod}\ 2\pi) で条件づけたもので、プラケットどうしの静的な相関はほぼありません。

Gauss 近似では保存がちょうど成り立つ。sin⁡φ→φ\sin\varphi\to\varphi とすると、最小の隙間は β⋅4sin⁡2(π/2M)≈βπ2/M2\beta\cdot4\sin^2(\pi/2M)\approx\beta\pi^2/M^2 で、帯の長さの二乗に反比例します 初(Lean ConsLen.neumann_gap_lower・ConsLen.neumann_gap_upper、束 LatticeGaugeConservationLength。仮定:1≤M1\le M。4/M2≤4sin⁡2(π/2M)≤π2/M24/M^2\le4\sin^2(\pi/2M)\le\pi^2/M^2。隙間がこの式に等しいことは Lean の外)。

群がコンパクトだと保存が破れる。一枚のプラケットの角が ±π\pm\pi を越える出来事(巻き付き)で、角を (−π,π](-\pi,\pi] に縮めた和

Q:=12π∑p[φp] ∈ Z(6)Q:=\frac1{2\pi}\sum_p[\varphi_p]\ \in\ \mathbb Z \tag{6}

(帯の位相電荷、外周が止まっているので整数)が一つ変わります。巻き付きは高さ 2β2\beta の障壁を越える稀な出来事です。測るのは二つの量です。流束の双極子 X=∑pwp[φp]X=\sum_pw_p[\varphi_p](wp=cos⁡(π(x+12)/M)w_p=\cos(\pi(x+\tfrac12)/M)、Gauss 近似の最も遅いモード)の λX:=1/τint(X)\lambda_X:=1/\tau_{\rm int}(X) と、位相電荷の λQ:=1/τint(Q)\lambda_Q:=1/\tau_{\rm int}(Q) です。可逆な力学では τint≤CP\tau_{\rm int}\le C_P(11-01 の (1))なので、どちらも隙間の上界として読みます。保存が壊れる長さは、λX=A/M2+B\lambda_X=A/M^2+B を当てはめて ℓc:=A/B\ell_c:=\sqrt{A/B}(拡散の速さ A/M2A/M^2 が飽和の値 BB に等しくなる長さ)と定めます。

表 2 二次元 U(1)U(1) の帯の五点(幅 2・外周凍結・リンクの Langevin のゲージ商・帯の長さ M≤256M\le256。λQ\lambda_Q は Var⁡Q≥0.5\operatorname{Var}Q\ge0.5 の MM の重みつき平均。E:=E [φp]2E:=\mathbb E\,[\varphi_p]^2。誤差は Madras–Sokal と当てはめの共分散)
β\betaξXY\xi_{XY}ℓc\ell_c紙の見積もりλQ\lambda_Qτ(Q)\tau(Q)π/EλQ\pi/\sqrt{E\lambda_Q}ρ=ℓc/πEλQ\rho=\ell_c\big/\tfrac{\pi}{\sqrt{E\lambda_Q}}ℓc/ξXY\ell_c/\xi_{XY}
22.783.29(20)3.530.769(21)1.304.100.80(5)1.2
34.759.88(39)8.280.224(13)4.4610.00.985(50)2.1
46.8224.7(9)19.60.0579(29)17.323.91.03(5)3.6
58.8753.6(3.1)47.70.0127(10)7958.50.92(6)6.0
610.90139(14)1180.00276(32)3621391.00(11)12.8

表 2 の札は全て 読 です。「紙の見積もり」は試験関数の容量の見積もり(巻き付きの戻りを容量で最適化した試験関数を入れた上界の、二項が等しくなる長さ。β\beta が大きいとき eβπ/(6β)e^\beta\sqrt{\pi/(6\beta)})の数値積分の値で 仮(独立近似の上の見積もり)、測った ℓc\ell_c と同じ桁です。

傾き。β=2,…,6\beta=2,\dots,6 の重みつき直線で

読 Lean ConsExp.lc_slope_2_6(束 LatticeGaugeConservationExponent。仮定:ℓc(2)∈[3.09,3.49]\ell_c(2)\in[3.09,3.49]・ℓc(6)∈[125,153]\ell_c(6)\in[125,153]、測った 1σ1\sigma の区間。結論:a∈[3/4,1]a\in[3/4,1])・ConsExp.lamQ_slope_2_6(λQ(2)\lambda_Q(2)・λQ(6)\lambda_Q(6) の 1σ1\sigma の区間を仮定に b∈[5/4,3/2]b\in[5/4,3/2])。束が保証するのは区間の算術だけです。

静的な長さと比例しない。静的な長さ ξXY≈2β\xi_{XY}\approx2\beta は β\beta について一次で、五点で約 4 倍にしかなりません。保存が壊れる長さ ℓc∝e0.92β\ell_c\propto e^{0.92\beta} は 42 倍になり、比 ℓc/ξXY\ell_c/\xi_{XY} は 1.21.2 から 12.812.8 に開きます 読。§01 の三つの物差しのうち (a) と (b) が、同じ模型の中で指数で離れていく例です。帯が ℓc\ell_c より長いと、緩和は帯の長さに依らなくなり、QQ が一つ動く時間で決まります。

条件:二次元 U(1)U(1)・幅 2・外周凍結・単位の計量のリンクの Langevin のゲージ商・β=2,…,6\beta=2,\dots,6・帯の長さ M≤256M\le256・τint\tau_{\rm int} は隙間の上界としての読み・当てはめの形 A/M2+BA/M^2+B(β=2\beta=2 は χ2/自由度=3.3\chi^2/\text{自由度}=3.3 で形が合っていない)。β→∞\beta\to\infty の指数については何も言いません。

04

同じ巻き付きの二つの顔 — 流束の双極子と位相電荷

表 2 の ρ\rho の列は、二つの量が一つの過程であることを示します。流束の双極子 XX の緩和は、Gauss 近似の剛性を 1/E1/E に替えた速さ μ1(M)/E\mu_1(M)/E(μ1≈π2/M2\mu_1\approx\pi^2/M^2)で M−2M^{-2} に下がり、位相電荷 QQ の緩和の率 λQ\lambda_Q は帯の長さに依りません。拡散が長さ ℓ\ell を渡る時間が、QQ が一つ動く時間に等しくなる長さは

π2E ℓ2=λQ⟺ℓ=πE λQ(7)\frac{\pi^2}{E\,\ell^2}=\lambda_Q\quad\Longleftrightarrow\quad \ell=\frac{\pi}{\sqrt{E\,\lambda_Q}} \tag{7}

で 初(代数)Lean ConsExp.lc_eq_iff(仮定:0<E0\lt E・0<λ0\lt\lambda・0<ℓ0\lt\ell)、測った ℓc\ell_c との比 ρ\rho は五点で 0.800.80〜1.031.03 です 読。保存が壊れる長さは、位相電荷が一つ動く間に流束が拡散で渡る距離と読めます。流束の双極子が M−2M^{-2} から外れることと、位相電荷が緩和することは、同じ巻き付きの二つの顔です。

β=8\beta=8 の一点がこの読みを補います。帯の長さ 64 まで XX は M−2M^{-2} を保ちます(Gauss の剛性との比 0.860.86〜1.031.03)が、帯の長さ 32 で τint(Q)=5.3(1.7)×103\tau_{\rm int}(Q)=5.3(1.7)\times10^3(走りの長さ 10610^6・Var⁡Q=0.145\operatorname{Var}Q=0.145)と、XX の値の約 1/3801/380 の遅いモードが現れます 読。Var⁡Q\operatorname{Var}Q が小さい(Q≠0Q\ne0 が稀な区画)ので、この点は傾きに入れていません。

この節が言えている範囲:ℓc\ell_c は XX の緩和の折れの長さで、隙間そのものの折れの長さではありません(QQ を含めると β=4\beta=4 の隙間の上界は M≈8M\approx8〜1616 で既に飽和します)。帯の位相電荷が四次元の位相電荷と同じものだとは主張しません。

05

生の率と静的な揺らぎ — 紙の予想が落としていた因子

測る前の紙の予想は「λQ∝βe−2β\lambda_Q\propto\beta e^{-2\beta}」(障壁 2β2\beta の Kramers の率)で、傾き bb は 2 の近くのはずでした。測った b=1.355(18)b=1.355(18) はそれより緩く、しかも β\beta の前後で割れました(表 2 の下)。割れの出所を探すために、緩和の率を二つの因子に分けます。QQ は ±1\pm1 の跳びの酔歩に復元力が掛かった鎖と見なせるので、跳びの総率 WMνWM\nu(ν\nu は一枚のプラケットあたりの巻き付きの率)と分散 Var⁡Q≈WM E/(4π2)\operatorname{Var}Q\approx WM\,E/(4\pi^2) から

λQ=κ⋅2π2 νE,E=E [φp]2(8)\lambda_Q=\kappa\cdot\frac{2\pi^2\,\nu}{E},\qquad E=\mathbb E\,[\varphi_p]^2 \tag{8}

の形が出ます 仮(鎖の見立て。κ\kappa は生の数え方の補正。命題 B の比べの定数 κ\kappa(11-A1)とは別の量)。分子の ν\nu は生の率(力学の量)、分母の EE は静的な揺らぎ(測度の量)です。対数を取ると

Δln⁡λQ=Δln⁡ν−Δln⁡E(9)\Delta\ln\lambda_Q=\Delta\ln\nu-\Delta\ln E \tag{9}

です 初(代数)Lean ConsExp.lamQ_log_split(仮定:0<κ0\lt\kappa・各量が正)。

巻き付きの生の数 νraw\nu_{\rm raw}(±π\pm\pi を越えた回数)を数えると、次のことが分かりました 読。

(9) から b=(生の率の傾き)−(ln⁡(1/E) の傾き)b=(\text{生の率の傾き})-(\ln(1/E)\ \text{の傾き}) で、後者が β\beta とともに減るので bb は β\beta とともに増えます。これが割れの正体です。紙の予想は静的な因子 1/E1/E を落としていました。直した形は λQ∝βe−2β/E\lambda_Q\propto\beta e^{-2\beta}/E(β\beta が大きいとき ∝β2e−2β\propto\beta^2e^{-2\beta}、b→2−2/βb\to2-2/\beta)で、測った bb と同じ向きです 見。合成 π/EλQ\pi/\sqrt{E\lambda_Q} では EE が打ち消し合って ν−1/2\nu^{-1/2} だけが残るので、傾きは生の率の傾きの半分(約 0.880.88)で全区間一定になります。表 2 の下の三つ目の傾きがこれです。

正確には、この分け方は割れを見た後に足した検査で、事前に登録した予測の中にはありませんでした。また、β→∞\beta\to\infty の指数(b→2b\to2 かどうか)は、この五点からは何も言えません。

見方として残すもの 見:大域の量の緩和の率は、「出来事の率」(力学・障壁)と「その出来事一回で大域の量がどれだけ動くかを測る静的な揺らぎ」(測度)の積に割れます。四次元の位相電荷について原典が書く一ループの勘定(11-07 §02)も、出来事の密度の指数だけを数えています。静的な因子が指数の読みを動かすかは、四次元では確かめていません。

06

比べる相手を直す — max⁡(ξ2,τglob)\max(\xi^2,\tau_{\rm glob})

帯の中で、静的な長さ ξXY\xi_{XY} を物差しに τ(Q)\tau(Q) を測ると、τ(Q)/ξXY2\tau(Q)/\xi_{XY}^2 は β=4\beta=4 で約 0.40.4、β=8\beta=8(帯の長さ 32)で約 2424 です 読。CP≥τint(Q)C_P\ge\tau_{\rm int}(Q) なので、CP/ξXY2C_P/\xi_{XY}^2 も β\beta とともに伸びます。静的な相関長だけを物差しにした「CP≲ξ2C_P\lesssim\xi^2」は、この玩具の中で β\beta とともに破れる向きです(11-01 の型の (c) の行)。そこで、比べる相手に大域の量の時間を加える形を候補として置きます。

CP ≍ max⁡(ξ2, τglob),τglob:=(大域の量が一つ動く時間)(10)C_P\ \asymp\ \max\bigl(\xi^2,\ \tau_{\rm glob}\bigr),\qquad \tau_{\rm glob}:=\bigl(\text{大域の量が一つ動く時間}\bigr) \tag{10}

見。これが H を直す向きの一つです。もう一つの向きは、試験関数の側を時刻と空間に局所な族に限ることで(11-03 §02)、そこでは箱が ℓ∗\ell_* より小さい限り大域の量の時間は入らない見込みです(§07)。

(10) には三つの弱点があります。(i) τglob\tau_{\rm glob} を同じ力学の τint(Q)\tau_{\rm int}(Q) で定めると、(10) は τint(Q)≤CP\tau_{\rm int}(Q)\le C_P の言い直しに近く、中身を持ちません。中身を持たせるには、τglob\tau_{\rm glob} を力学と独立に決める必要があります。候補は §05 の分け方(障壁の率と静的な揺らぎ、τglob≈E/(2π2κν)\tau_{\rm glob}\approx E/(2\pi^2\kappa\nu))か、(2) の静的な ℓ∗\ell_* から拡散の時間 ℓ∗2/D\ell_*^2/D を作ることです 見。(ii) 帯の数が見ているのは (10) の下の側 CP≥τglobC_P\ge\tau_{\rm glob} だけで、CPC_P を上から押さえる数は一つもありません。β=4\beta=4 では τ(Q)≈17\tau(Q)\approx17 に対し ξXY2≈46\xi_{XY}^2\approx46 で、CPC_P が ξXY2\xi_{XY}^2 の側にあるかは測っていません。(iii) 四次元では τglob\tau_{\rm glob} の候補は周期の箱の位相電荷で、その測りは原典の熱浴・HMC の数で、Langevin への読み替えは仮定です(11-01 §06)。

この節が言えている範囲:(10) は候補の言い直しで、どの模型でも示していません。第 10 部の H を (10) で置き換えることも提案していません。H を鋭く立てたからこそ、比べる相手が一つでは足りない場所が名指せた、という順の記述です。

07

二次元 CPN−1CP^{N-1} の試験台 — 凍結は NN で割れ、局所の比は割れない

なぜこの模型か。二次元の CPN−1CP^{N-1} 模型は、四次元のヤン–ミルズと同じ二点——結合が無次元であることと、尺度を持たないインスタントン——を持ち(11-07)、群の大きさの役をする NN を動かせます。周期の箱で位相のモードの自己相関が ξ=2\xi=2〜66 で exp⁡(1.72 ξ)\exp(1.72\,\xi) の型に伸び(N=21N=21、Hasenbusch 2017)、NN とともに悪くなる(Del Debbio–Manca–Vicari 2004・Berni–Bonanno–D'Elia 2019)という一次資料があります 典。開いた境界では伸びが z≈1z\approx1 に戻るとも報告されています 典。

設定。作用は Hasenbusch の形 S=−βN∑x,μ(zˉx+μzxλx,μ+c.c.−2)S=-\beta N\sum_{x,\mu}(\bar z_{x+\mu}z_x\lambda_{x,\mu}+{\rm c.c.}-2)(zx∈CNz_x\in\mathbb C^N・∣zx∣=1|z_x|=1、λ∈U(1)\lambda\in U(1))、位相電荷はプラケットの角の和 Q=12π∑θplaqQ=\frac1{2\pi}\sum\theta_{\rm plaq} です。力学は熱浴(サイトとリンク)に過緩和を novn_{\rm ov} 回混ぜたもので、Langevin ではありません。ここで測る自己相関は熱浴の掃きの単位で、Langevin の CPC_P への読み替えは仮定です(2-10)。局所の量は一辺 RR の箱の三つ:エネルギー EBE_B、箱の位相電荷 qBq_B、箱の「磁化」mBm_B です。

二次元の参照は四次元と性格が違う。11-03 の比の形 KrelK_{\rm rel} の参照(無質量の自由場の箱の値)は、二次元では箱の大きさ RR に加えて格子の一辺 LL の対数で発散します(連続の核 −12πln⁡∣z∣-\tfrac1{2\pi}\ln|z| の定数の部分が箱の平均に載る)初。箱の平均を除けば有限で、1/R21/R^2 の外挿で約 0.05480.0548 です 読。さらに、平均 0 の量でも自由場の Langevin の自己相関は ln⁡L\ln L で伸びます 読(R=16R=16 の箱で、格子の一辺 64 から 1024 で 36 から 119)。そこでこの試験台の比は、格子の一辺 L=64L=64 を固定した自己相関の比 Krel(c;量):=τ(量B(cξ))/τfree(DB(cξ))K_{\rm rel}(c;\text{量}):=\tau(\text{量}_B(c\xi))/\tau^{\rm free}(D_B(c\xi))(DBD_B は自由場の箱の Neumann の最初のモード、同じ算法・同じ LL)と Kglob:=τ(Q2)/τfree(DB(4ξ))K_{\rm glob}:=\tau(Q^2)/\tau^{\rm free}(D_B(4\xi)) で、11-03 の静的な比とは別の量です。

陽性対照。N=21N=21・β=0.70\beta=0.70・L=44L=44・nov=6n_{\rm ov}=6 の二本(走りの長さ 70000 掃き)で、τint(Q2)=160(26)\tau_{\rm int}(Q^2)=160(26)(Hasenbusch の表 II の 199(18)199(18) の 0.80 倍、事前に決めた帯 [139,259][139,259] の中)、エネルギーの差 −9×10−6-9\times10^{-6}、ξ\xi の差 −0.1%-0.1\% で通過しました 読。

表 3 核心の対と純粋な熱浴の対(L=64L=64・周期・ξ≈4\xi\approx4。KK は c=1,2,4c=1,2,4 の三つの値。一本ずつ・走りの長さを登録より縮めた本がある)
NNβ\betanovn_{\rm ov}ξ2nd\xi_{2\rm nd}τ(Q2)\tau(Q^2)QQ の変化/測定KglobK_{\rm glob}Krel(EB)K_{\rm rel}(E_B)Krel(mB)K_{\rm rel}(m_B)Krel(qB)K_{\rm rel}(q_B)
210.7063.738(14)154(46)527/30600定義できない(参照 τfree\tau^{\rm free} が 0.33〜0.54)
21.14064.25(8)0.5093123/99000同上
210.7003.76(6)3874(2810)120/41400550.32, 0.11, 0.0380.68, 0.59, 0.511.71, 1.74, 2.27
100.8004.62(8)70.9(10.3)24347/810001.010.35, 0.13, 0.0490.83, 0.78, 0.571.51, 1.11, 0.83
21.14004.89(24)0.73133493/1440000.0100.26, 0.084, 0.0300.66, 0.41, 0.250.21, 0.062, 0.022

表 3 の札は全て 読 です。N=21N=21・nov=0n_{\rm ov}=0 の τ(Q2)\tau(Q^2) は走りの長さが約 11τ11\tau しかなく、下界の扱いです。

読めること。

  1. 位相電荷の凍結は NN で割れる。ξ≈4\xi\approx4 で、τ(Q2)\tau(Q^2) は N=21N=21 対 N=2N=2 で、過緩和ありで 154154 対 0.500.50(約 300 倍)、純粋な熱浴で 38743874 対 0.730.73(約 5000 倍、前者は下界の扱い)です 読。
  2. 局所の量の比は NN に依らず小さい。純粋な熱浴の対で、エネルギーと磁化の KrelK_{\rm rel} は N=2,10,21N=2,10,21 でほぼ同じ(EBE_B で 0.03〜0.35、mBm_B で 0.25〜0.83)、一歩の Rayleigh 商の比(1/(1−ρ(1))1/(1-\rho(1)) の自由場の値との比)も全て 1.1 以下です 読。凍る点での判定は「位相の凍結は箱 4ξ4\xi までの局所の比を壊さない」の側でした。条件:L=64L=64・ξ≈4\xi\approx4 の一点・一本ずつ・事後の枡(下)。凍る点は (N=21, ξ≈4)(N=21,\ \xi\approx4) の一点だけで、Kglob=55K_{\rm glob}=55 は一本の誤差で 1σ1\sigma の幅が 15〜95 あり、判定の閾 30 を越えるかはその誤差の中です。一点の、弱い読みです。
  3. ℓ∗\ell_* は NN とともに伸びる。箱の位相電荷の自己相関が大域の値に追いつく長さを表 4 に並べます。
表 4 箱の位相電荷の自己相関 τ(qB(R))\tau(q_B(R)) と大域の τ(Q)\tau(Q)(純粋な熱浴・L=64L=64)
NNR=2R=2448816163232τ(Q)\tau(Q)τ(qB(32))/τ(Q)\tau(q_B(32))/\tau(Q)R→2RR\to2R の指数
213.089.8238.916073840710.181.67, 1.98, 2.04, 2.21
103.018.7224.758.41132220.511.54, 1.50, 1.24, 0.95
20.981.211.391.511.531.550.990.30, 0.20, 0.12, 0.02

読 N=2N=2 では箱の電荷の自己相関が R≈8R\approx8〜1616 で大域の値に飽和し、N=10N=10 は R=32R=32 で曲がり始め、N=21N=21 は R=32R=32 でも R2R^2 で伸びています。箱の電荷は境界を通る輸送(§01 の (b) の道)で R2R^2 の時間をかけ、大域の値に追いつく長さが ℓ∗\ell_* の読みです。この模型のこの範囲では、凍結は ℓ∗\ell_* より小さな箱の比を壊さず、ℓ∗\ell_* を越える尺度の量にだけ乗る、という形です 見。表 3 で NN とともに割れるのが箱の電荷の Krel(qB)K_{\rm rel}(q_B) だけ(c=4c=4 で 0.022→0.83→2.270.022\to0.83\to2.27)なのは、この追いつく長さの違いの反映と読みます。11-03 の言葉では、局所の H は輸送の係数 dd を、全体の H は保存の破れの係数 hh を問うので(11-03 §05)、局所の比が凍結の影響を受けないという見込みの、二次元での一つの姿です。片側の橋が要るのは局所の側だという 11-04 の結論(11-04)とも向きが合いますが、ここの比は自己相関の比で、橋の閾の比(静的な比)ではありません。

開示しておくこと。

この節が言えている範囲:二次元の CPN−1CP^{N-1}・この作用とこの算法(熱浴と過緩和)・L=64L=64・ξ≈4\xi\approx4 の一点の数で、四次元・SU(N)SU(N)・仮定 H・質量ギャップについては何も言いません。

08

言えないこと

(a) 二次元と四次元。§03〜§07 の数は二次元の U(1)U(1) の帯と二次元の CPN−1CP^{N-1} の数です。二次元 U(1)U(1) は連続極限で自明な理論で、どちらの数も四次元・非可換・β→∞\beta\to\infty の指数について何も含意しません。

(b) 上界の読み。λX\lambda_X・λQ\lambda_Q は隙間の上界(CPC_P の下界)としての読みで、隙間そのものではありません。ℓc\ell_c は流束の双極子の緩和の折れの長さで、当てはめの形 A/M2+BA/M^2+B に依ります。

(c) 候補。(2) の ℓ∗\ell_* と (10) の比べる相手は候補で、どの模型でも示していません。帯の数が見ているのは (10) の下の側だけです。

(d) 階層格子。結果は Gauss 近似の数で、四次元の構成は原典の三次元の構成のこの本の延長です。階層模型は平行移動と回転の不変性を欠き、四次元のヤン–ミルズに含意しません。

(e) 試験台の条件。CPN−1CP^{N-1} の比は熱浴の力学の自己相関の比で、L=64L=64 を固定した条件つきの量、11-03 の静的な比とは別の量です。各 NN で ξ\xi は一点、凍る点は一つ、局所の比の判定は登録の後に足した枡の上の一点の弱い読みで、登録の判定は定義できませんでした。zQ(N)z_Q(N) は読めていません。

(f) 後付け。§05 の生の率と静的な揺らぎの分け方は、割れを見た後に足した検査です。

(g) SU(2)SU(2) との類比。NN で凍結が割れることを、SU(2)SU(2) の境目の読みの二次元の類比として使うのは見立てで、N=2N=2 には紫外の札が付きます(11-07)。

09

五分類の表と依存グラフ

表 5 この章の行(「—」は機械検査の無い行)
行言明(一行)分類根拠範囲機械検査
[01]Gauss 近似(可換の線形化)と、階層格子の四次元の延長仮§02N≤4N\le4—
[02]木の座標で λ1=β\lambda_1=\beta((3))初§02Gauss 近似・全ての NNHierLink.tree_no_decay(仮定:0<β0\lt\beta。比の算術)
[03]リンクの座標の λmin⁡(N)=4sin⁡2(π/2N+1)\lambda_{\min}(N)=4\sin^2(\pi/2^{N+1})((4))初§02 の区画分解Gauss 近似HierLink.lam_le(仮定なし。上界の向きだけ)
[04]N≤4N\le4 の照合・類ごとの計量・原格子のゲージ商読表 1N≤4N\le4(ゲージ商は N≤2N\le2)HierLink.measured_scaled(測った区間を仮定)
[05]層を切り離しても L−2L^{-2} が残る(流束の保存)初(5)・表 1Gauss 近似—
[06]H は(測度・Dirichlet 形式)の組の文見§02——
[07]帯の Gauss の隙間 β⋅4sin⁡2(π/2M)\beta\cdot4\sin^2(\pi/2M)初§03幅 2・外周凍結ConsLen.neumann_gap_lower/upper(仮定:1≤M1\le M)
[08]τint≤CP\tau_{\rm int}\le C_P初11-01 の (1)可逆な力学LatticeGauge.FourDTrial.tau_int_le_CP(仮定:重み ≥0\ge0・固有値 ≥λ1>0\ge\lambda_1\gt0)
[09]帯の五点 ℓc\ell_c・λQ\lambda_Q・傾き a,ba,b読表 2§03 の条件ConsExp.lc_slope_2_6・lamQ_slope_2_6(1σ1\sigma の区間を仮定)
[10](7) の代数初§04—ConsExp.lc_eq_iff(仮定:0<E,λ,ℓ0\lt E,\lambda,\ell)
[11]ρ=0.80\rho=0.80〜1.031.03(二つの顔)読表 2五点—
[12](9) の分解の代数初§05—ConsExp.lamQ_log_split(仮定:0<κ0\lt\kappa・正値)
[13]生の率が Kramers の傾きに 1〜3%・κ\kappa が一定(後付け)読§05β=3..6\beta=3..6—
[14]紙の予想は 1/E1/E を落としていた見§05帯—
[15]τ(Q)/ξXY2\tau(Q)/\xi_{XY}^2 が 0.4→240.4\to24読§06β=4,8\beta=4,8—
[16]比べる相手 max⁡(ξ2,τglob)\max(\xi^2,\tau_{\rm glob})((10))見§06——
[17]CPN−1CP^{N-1} の陽性対照の通過読§07N=21N=21・L=44L=44—
[18]τ(Q2)\tau(Q^2) が NN で割れる読表 3L=64L=64・ξ≈4\xi\approx4—
[19]局所の比は NN に依らず小さい読表 3事後の枡・一点・弱い—
[20]箱の電荷が大域に追いつく長さが NN で伸びる読表 4L=64L=64—
[21]N=2N=2 が凍らないのは紫外が QQ を決めている側かもしれない見§07——
[22]凍結は ℓ∗\ell_* を越える尺度の量にだけ乗る見§07この模型のこの範囲—

機械検査の欄が保証するのは算術と代数と区間の比較だけです。固有値が閉じた式に等しいこと・τint≤CP\tau_{\rm int}\le C_P のスペクトル表示・当てはめ・Monte Carlo は Lean の外にあります(10-13)。

依存グラフ(前提の番号は結論の番号より小さい):

[01] 仮 GA     Gauss 近似・階層格子の四次元の延長               N ≤ 4
[02] 初 TREE   木の座標で λ₁ = β ⟸ [01]                        Lean tree_no_decay
[03] 初 LINK   リンクの座標の λ_min(N) ⟸ [01]                   Lean lam_le(上界)
[04] 読 CHK    N ≤ 4 の照合 ⟸ [03]                             Lean measured_scaled
[05] 初 FLUX   層を切り離しても L⁻² ⟸ [01]
[06] 見 PAIR   H は(測度・形式)の組の文 ⟸ [02][03][05]
[07] 初 NG     帯の Gauss の隙間                                Lean neumann_gap_lower/upper
[08] 初 TI     τ_int ≤ C_P(11-01 の (1))                      Lean tau_int_le_CP
[09] 読 BAND   帯の五点 ℓ_c・λ_Q・a・b ⟸ [07][08]               Lean lc_slope_2_6・lamQ_slope_2_6
[10] 初 LC     (7) の代数                                       Lean lc_eq_iff
[11] 読 RHO    ρ = 0.80〜1.03 ⟸ [09][10]
[12] 初 SPL    (9) の分解                                       Lean lamQ_log_split
[13] 読 KR     生の率と κ(後付け) ⟸ [09]
[14] 見 EF     紙の予想は 1/E を落としていた ⟸ [12][13]
[15] 読 TQ     τ(Q)/ξ_XY² が 0.4 → 24 ⟸ [08][09]
[16] 見 MAX    比べる相手 max(ξ², τ_glob) ⟸ [06][11][15]
[17] 読 PC     CP^{N−1} の陽性対照
[18] 読 SPLIT  τ(Q²) が N で割れる ⟸ [17]
[19] 読 LOC    局所の比は N に依らず小さい ⟸ [17]              事後の枡・一点
[20] 読 QB     追いつく長さが N で伸びる ⟸ [17]
[21] 見 UV     N = 2 は紫外が Q を決めている側か ⟸ [18]
[22] 見 ELL    凍結は ℓ_* を越える量にだけ乗る ⟸ [19][20]

確かめ方は、全ての「⟸」の右の番号が左の番号より小さいことを目で見ることです。円はありません。この章の結論の節点 [06][16][22] はどれも「見」で、四次元の節点も、質量ギャップの節点もありません。二次元の読み [09]〜[22] は四次元の行のどれの前提にも入りません。


この章が言えている範囲

言えている言えていない
初 Gauss 近似の階層格子で、木の座標のギャップが β\beta、リンクの座標のギャップが β⋅4sin⁡2(π/2N+1)\beta\cdot4\sin^2(\pi/2^{N+1}) で、遅さが流束の保存から来ること非線形・非可換の階層格子のギャップ。四次元のヤン–ミルズへの含意
読 二次元 U(1)U(1) の帯の保存が壊れる長さ ℓc\ell_c の五点と傾き 0.916(21)0.916(21)、静的な長さと比例しないこと、ℓc≈π/EλQ\ell_c\approx\pi/\sqrt{E\lambda_Q}β→∞\beta\to\infty の指数。隙間そのものの折れ。四次元の ℓ∗\ell_*
読 生の率は Kramers の傾きに乗り、割れは静的な因子 1/E1/E から来る(後付け)四次元の位相電荷の率の静的な因子
見 三つの物差し・ℓ∗\ell_* の候補の定義 (2)・比べる相手 max⁡(ξ2,τglob)\max(\xi^2,\tau_{\rm glob})どの模型でも示した文。H の正しい直し方
読 二次元 CPN−1CP^{N-1}(L=64L=64・ξ≈4\xi\approx4)で、凍結は NN で割れ、局所の比は NN に依らず小さい(事後の枡・一点・弱い)、追いつく長さが NN で伸びるzQ(N)z_Q(N)。登録の判定(定義できなかった)。四次元・SU(N)SU(N) への含意

出典と再現

もの種別出典・道具
階層的なゲージの格子典T. Ito, Commun. Math. Phys. 95 (1984) 247(§1 を本文で確認。高い次元への延長は読者に委ねると書く)。四次元の版はこの本の延長
階層 Gauss 自由場の比べの値典R. Bauerschmidt, D. C. Brydges, G. Slade, arXiv:1907.05474 §4.1.2(本文で確認)
(3)(4)・(5)・(7)(9) の代数初・Lean本文の証明。束 LatticeGaugeHierarchicalLink(HierLink.*)・LatticeGaugeConservationLength(ConsLen.*)・LatticeGaugeConservationExponent(ConsExp.*)。束が保証するのは算術・代数・区間の比較だけ
表 1 の数読類の模型の密行列の全固有値(N≤2N\le2)・区画ごとの別の実装(N≤4N\le4)・四次元の原格子の拘束面の上のゲージ商(N≤2N\le2)
表 2 の数読帯のリンクの Langevin の模擬(刻み β dt≈0.04\beta\,dt\approx0.04・帯の長さ ≤256\le256)。陽性対照:Gauss の力学の τ\tau が閉じた式と 1σ1\sigma。陰性対照:外周のリンクも動かすと MM に依らない O(β)O(\beta)。誤差は Madras–Sokal、ブロック平均の別経路
ξXY\xi_{XY} の式・Kramers の率仮標準の計算として使った(原典を確かめていない)
CPN−1CP^{N-1} の作用・位相電荷・陽性対照の値典M. Hasenbusch, Phys. Rev. D 96 (2017) 054504, arXiv:1706.04443(式 (1)(10)〜(12)・表 II を本文で確認)。B. Berg, M. Lüscher, Nucl. Phys. B 190 (1981) 412(三角形の定義の原典、書誌のみ)
位相のモードの凍結の NN 依存典L. Del Debbio, G. M. Manca, E. Vicari, Phys. Lett. B 594 (2004) 315(本文)・M. Berni, C. Bonanno, M. D'Elia, Phys. Rev. D 100 (2019) 114509(本文)・M. Campostrini, P. Rossi, E. Vicari, Phys. Rev. D 46 (1992) 2647(要旨)
表 3・表 4 の数読熱浴(サイトの O(3)O(3) 熱浴・リンクの von Mises の熱浴)と過緩和の模擬、Wolff の窓の自己相関。自由場の参照は同じ算法・同じ LL
O(3)O(3) の格子の位相感受率の紫外の問題仮記憶(原典を取っていない)

この章で使った語 — 三つの物差し・保存が壊れる長さ ℓ∗\ell_*(ℓc\ell_c)・Dirichlet 形式(座標)・木の座標とリンクの座標・流束の保存・巻き付き・帯の位相電荷・流束の双極子・生の率と静的な揺らぎ・大域の量が一つ動く時間・二次元の試験台。意味は A-02 用語集 と 11-A1 にあります。

次に読む章:11-03 区画の H と局所の H — 型を避けて H を述べ直す二つの形。四次元に固有のこと(なぜ二つの長さが割れるのか)は 11-07 で扱います。

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改訂 2026-10-09:初版。